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料理教室運営・集客方法 基本編

イベント
2020年02月20日
Kai House Clubでは「料理を趣味としてではなく、ビジネスとして成功させること」をサポートするために、会員の皆様のご要望やニーズを踏まえ、2020年1月から『Kai House Club アカデミー』を開催しています。全12回開催される講座ですが、ここでは「料理教室運営」の講座の様子をダイジェスト版でお届けします。

教室運営を始める時にすべき3つのポイント

今回の講座のテーマは『料理教室運営』の基本編。講師として登場したのは「料理家のためのマインドセット」に引き続き、編集者の綛谷久美(かせやくみ)さんです。教室運営をビジネスとして成功させるために大切なことは、まず“現状の棚卸し”をしっかりとすることで、目先の忙しさにとらわれすぎると次へとつながらないという話からスタートしました。

ビジネスとして料理教室を運営する際、最初に考えるべきことは何でしょうか。始めたばかりの教室主宰者であれば、自分なりにネットなどでリサーチをして、試行錯誤で運営している人が多いと思います。綛谷さんは「はじめに何を考えればいいのか」、3つのポイントをあげました。

そのうちの1つは、目標を立てることの重要性。例えば、料理のブログが人気となり、料理教室を始めたものの、目標がないまま続けた結果、教室の運営がうまくいかなかったという事例を紹介。3つのポイントについてそれぞれ事例を交えて分かりやすく、成功している料理主宰者に共通するポイントについても触れました。

次に、集客で重要なウェブサイトやFacebook、instagram、Twitterなどで使用する教室の紹介文について話が展開。インターネットが浸透している今、情報発信ツールを使いこなせないとビジネスチャンスを逃しかねません。実際にウェブサイトで見つけた紹介文を例に挙げて、どうすればもっと良くなるのかを丁寧に解説。編集者の的確な指摘に熱心にうなずく方々の姿が多くみられました。

では、人気教室ではどのように告知をしているのでしょう。

ここでは人気料理教室の主宰者のホームページを紹介しつつ、どこが良いのか、サイトで最初に目に止まるキャッチコピーの付け方などを伝授。ウェブサイトをどのように作り込めばいいのか、具体的に解説しました。さらにどうしてそのような作り込みが必要なのか、背景などにも迫りました。

ビジネスとして成功させるために、必要なチェック項目

講座も中盤に突入すると、教室運営を継続していくために必要な項目の洗い出しや、それぞれをどう検討すべきかについて話が進みます。料理教室をビジネスとして成功させるためには、レッスン料金や人数、開催頻度など、項目別の着眼点をしっかりと説明。料理教室を開く場合は、食材や光熱費などの経費も計算したうえで、利益か出ているかどうかをチェックしなければならないと、綛谷さんは一つ一つ丁寧に教えてくださいました。

成功させるためのコツが満載とあって、参加者の皆さんも興味津々の様子。どういうプロセスで利益について考えればいいのか、改めて教室運営に必要な知識をとても分かりやすく教えていただきました。

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撮影/田尻陽子 取材・文/松葉紀子

講師プロフィール

綛谷 久美 (かせや くみ)さん
編集者。2019 年 3 月まで出版社に勤務。在職中に企画した『本当にうまいサンドウィッチの作り方 100』や『即日満席になる料理教室』等がベストセラーに。本の企画においては著者とのつながりを重視しプロデューサー的な立ち位置で多くの料理家を育てた。現在は一般社団法人日本ガストロノミー協会理事を務める。

斉藤かすみさん

フランス料理研究家。1987年からフレンチイタリアンの料理教室を主宰し、2007年に神楽坂で「サロン ピルゥファス」を立ち上げる。野菜を多用し、ソースのリエゾンなどに工夫をこらした“体に優しい”レシピが人気。料理コンサルタントとして、プロ向けのビデオや書籍の編集にも携わっている。