
八幡平の食材の魅力をふんだんに盛り込んだ6つのメニュー
今回のレッスンでは、“安比まいたけ”や“蕎麦の実”など、八幡平市が誇る豊かな自然の恵みを使った6品のイタリアンを教えてもらいました。
右上から時計回りに、「蕎麦の実アランチーニ」、「八幡平の風 杜仲茶ポークのプロシュット・コット 安比まいたけのマリネ添え」「八幡平の風 八幡平牛スネ肉のソプレッサータ」「八幡平の風 杜仲茶ポークリエット」の盛り合わせ、「鰯のマリネ パッパアル焼き麩巻き」、「九条ネギと白子 カラスミのパスタ」です。
講師は、東京を代表するイタリアンの名手「ピアットスズキ」の鈴木弥平シェフ。伝統的なイタリア料理を基本としながらも、革新的な技術でイタリアンを牽引してきた重鎮です。
鈴木シェフ自身も去年9月に行われた産地訪問に参加し、現地で生産者さんと触れ合うことでより一層食材への理解と愛情が深まったそうです。
「岩手という風土や豊かな自然によって育まれた食材に触れ、とてもテンションが上がる2泊3日を過ごしました。料理人としての心が揺るがされたというか、使ってみたくなる食材がたくさんありましたね。これをきっかけに、お店で使い続けている食材もありますよ」と、八幡平の食材の素晴らしさについて語ってくれました。
テーブルには、八幡平の食材や調味料などが用意されています。ライブ配信なので、鈴木シェフにはその都度視聴者からの質問にもお答えいただきながら、手際良く6品を仕上げていただきました。
「鰯のマリネ パッパアル焼き麩巻き」は、1枚ずつ炭火で焼いて作る“炭火焼 南部手焼丸麩”を使用。トマトの旨みを吸い込んだ焼き麩を鰯で包んだ洒落た一品にしました。
“炭火焼 南部手焼丸麩”を水で戻してから、トロトロにやわらかくなるまで煮込むのがポイントです。
「パッパアルポモドーロという、固くなったパンをトマトソースで煮込んで食べる日本のお粥のようなイタリア料理にヒントを得ました。今回はパンの代わりに“炭火焼 南部手焼丸麩”を使いましたが、試食してもらったイタリア人シェフにも好評でしたよ」と、イタリア人もお墨付きの味です。
使用した八幡平の食材:羽沢耕悦商店「炭火焼 南部手焼丸麩」
「蕎麦の実アランチーニ」は、シチリアやナポリ名物のライスコロッケをアレンジした、前菜にもぴったりの一皿。八幡平の“蕎麦の実”のプチプチとした食感が新鮮で、ゴルゴンゾーラチーズのソースと相性抜群です。
「“蕎麦の実”は全粒粉っぽい風味があって、チーズと相性がいい食材。北イタリアでも全粒粉のパスタがありますが、やはりチーズと合わせることが多いですね」と、素材の組み合わせ方のヒントを教えてくれました。
“蕎麦の実”は一晩水に浸してから、弱火で水気がなくなるまで炊くことが大切。蕎麦の香りやぬめりが溶け込んだ水で炊くことで、蕎麦の風味を逃しません。
使用した八幡平の食材:わんだい高原農場「蕎麦の実」
「八幡平の風 杜仲茶ポークのプロシュット・コット 安比まいたけのマリネ添え」「八幡平の風 八幡平牛スネ肉のソプレッサータ」「八幡平の風 杜仲茶ポークリエット」の盛り合わせです。“安比まいたけ”や“杜仲茶ポーク”、“八幡平牛スネ肉”などが使用されましたが、シンプルな定番メニューこそ、素材のクオリティが味を左右すると実感させられます。