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好印象・好感度UPのための話し方

スキルアップ
2018年04月16日

多くの人にとって、「会話」なくしてクライアントや取引先、お客様とのコミュニケーションが完結する職業はとても少ないでしょう。料理家ももちろんそう。料理家は「料理の作り方を教える人」「料理の魅力を伝える人」など、「話す」という行為を通して料理にまつわるコミュニケーションを行う人です。そのツールである「話し方」が好印象であることはとても重要。与える印象が良ければ、仕事相手や生徒とも円満な関係を築くことができ、「また一緒に仕事をしたい」「また習いたい」という気持ちへと繋がります。今回は、話の達人であるフリーアナウンサーの小泉恵未さんにアドバイスをいただき、料理家にとって必要な、好感度の高い「話し方」とはどんなものか、どうすれば身につくのかを紹介します。
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話し方ひとつで好感度は変わる


同じ内容の話をしていても、話し方の上手な人とそうでない人とでは、聞き手の受ける印象は違ってきます。それは頭でわかっていても、話すテクニックを習うことなく、人前で話す機会が多いことでしょう。これはとてももったいないこと。少しでも話し方で好印象を持ってもらうために何かできることは? ひとつの例として動画撮影をすることを、小泉恵未さんが提案してくれました。
「自分の料理教室での様子を、最初から最後まで全部録画してみるんです。アシスタントさんがいるならその方に撮影してもらったり、ひとりで行っているなら教室全体が見渡せる位置にカメラを設置して録画してみたりしてください。そして終わってから、最初から最後まで見るのです」。
まずチェックすべきは自分の声の大きさとトーン。意識が行き届いているときには自然でも、ちょっと気を抜くと声が低くなる人がいますし、緊張すると高くキンキンした声になってしまう人も。自分の声が聞きやすいか聞きづらいか、早口になっていないかどうかなど、細部の印象までチェックしてみましょう。
「レッスンの様子をすべて見なくても分かる、と思ってしまうかもしれませんが、全部見ることで“途中からだんだん早口になってる”とか“これで2時間は飽きるだろうなぁ”などと、実感できると思います。その2時間を体験する生徒さんの立場で自分を客観的に見るためにも、ぜひ一度実践してみてください」

「大勢に伝える」ときの心構え

料理教室では数人〜数十人の人に同時にメッセージを伝えることが必要になります。これは一般的な会話とは違うスキルが求められます。まず大事なのは相手に伝わっているかどうかを常に意識すること。そのテクニックについても小泉さんに伺いました。
「あなたはこれから話す内容をすべて知っていますが、聞き手は初めて聞く内容です。分かりづらいところがないかどうか、一人ひとりの表情から察していきましょう。表情が曇ったり、他の人のノートを覗き込んでいる人がいれば、分かりにくかった証拠。もう一度言い直す、言葉を変えて表現するなどの工夫が必要です。特に重要なところはゆっくり、はっきりと。視覚で伝えたいときは“はい、今から大事なポイントをお話ししますから私の手元を見てくださいね”と視線を集め、ボウルやフライパンの中がよく見えるように角度を整えることなども重要でしょう」。
全体の様子を見ながら、伝えるための工夫をする。これができるようになれば、他の先生とはひと味違う、印象に残るレッスンが叶えられるでしょう。

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撮影/北川鉄雄 取材・文/吉野ユリ子

プロフィール
話を聞いた人 小泉恵未さん(Emi Koizumi)
フリーアナウンサー。「東京メトロポリタンテレビジョン」では報道をはじめ、さまざまな職場に勤務したのち、フリーに転身。現在も多くのメディアに登場し、報道からバラエティまで幅広く活躍中。