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スイーツ Equal

レストラン
2020年02月6日

どこか下町情緒を感じさせる、東京・幡ヶ谷の西原商店街を歩くこと10分ほど、鼻をくすぐる幸せな甘い香りが漂ってきたら、お目当てのお店はすぐそこです。テイクアウトスイーツ専門店「Equal(イコール)」は、オープン約3ヶ月ですでに開店前から人々が列をなすほどすっかり人気者に。それもそのはず。手がけたのは、代々木八幡の人気ビストロ「PATH」でパティシエを務める後藤裕一さん。今回は、オープンから後藤さんとともに歩んできたマネージャーの野口麻美さんに、お話をお伺いしました。

家族の時間に溶け込むような、誰からも愛される日常のお菓子たち

2019年9月にオープンした「Equal」。後藤さんが目指したのは。親子連れからお年寄りまで誰もが気軽に立ち寄れる、地域に根付いた“街のお菓子屋さん”です。店名も馴染みのある英語からとって、親しみやすさを第一に考えたそうです。

扉を開けると、従来のパティスリーとは違った唯一無二の空間が広がります。ジュエリーケースのような楕円形のショーケースを主役に、ヨーロッパのアンティーク家具や地中海の青色を思わせるイタリア製の床など、さまざまな国のアイテムがミックスされながらも不思議と調和しています。

特注品のショーケースは、作り手とお客さんを隔てる結界ではありません。「子どもたちが来たときに自由に走り回れるようにとの考えから角のない楕円形にして、スタッフの後ろ側にも行けるようにしています。実際、お子さんたちは好奇心いっぱいの目で、ショーケースの後ろにも回り込んできてくれますね。お客様との距離が近くて嬉しいです」と、野口さんが笑顔で語ります。

この素敵なショーケースに並ぶのが、シュークリームとチーズケーキの2種類です。
「誕生日や記念日など特別な日を彩るケーキではなく、なんでもない日に家族が買って帰る、家族の時間にあるお菓子を作りたかったんです。それって何だろうと考えたときに、後藤シェフがイメージしたのがシュークリームでした」

試行錯誤の上に生み出された、今やこの店を代表するメニューとなったシュークリーム(280円)は、やや小ぶりなサイズで上品な佇まい。カリッとしたシュー皮の中は、後味軽やかなカスタードクリームがたっぷり詰まっています。クリームの火入れ時間を極力短時間にとどめることで、もったりしすぎず透明感のある味わいに仕上がるのだそう。「私自身、あまりシュークリームは得意ではなかったんですが、これは大好きです。苦手な人にもぜひ一度試していただきたいですね」と野口さん。

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撮影/田尻陽子 取材・文/岡井美絹子

Equalの詳細情報

店名 Equal
電話番号 03-6407-0885
URL Instagram:@equal_pastryshop
住所
東京都渋谷区西原2-26-16 court oriel 店舗2
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営業時間 水木土9:00~18:00(なくなり次第終了)
日月火金休み
※2020年1月現在
※時期によって変動あり
ジャンル スイーツ

後藤裕一さんのプロフィール

東京・四谷のフレンチ「オテル・ドゥ・ミクニ」、新宿「キュイジーヌ[s]ミッシェル・トロワグロ」を経て、フランス「トロワグロ」本店でアジア人初のシェフ・パティシエを務めるなど研鑽を積む。帰国後は「Bistro Rojiura」の原太一シェフとともに代々木八幡にレストラン「PATH」をオープン。その傍ら、2019年9月にテイクアウトのパティスリー「Equal」も手がける。

Instagram:@equal_pastryshop