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五感を刺激する料理 セクレト

レストラン
2018年07月6日

食の新たなジャンルとして注目を浴びつつある「イノベーティブ・フュージョン」。そんな未知の食体験ができるレストランが、東京・神楽坂の住宅街の一角にある「SECRETO(セクレト)」。スペイン語で“秘密”という名を持つこの場所で、毎夜繰り広げられている秘密の美食会には、どんな驚きが待っているのでしょうか?

また、食事中はシェフとの距離が近く、会話が楽しめるのもこのお店の魅力。食材や調理法といった食にまつわるマニアックな会話も、思う存分できるといううれしい特典も。研ぎ澄まされた空間演出と温かみのある真心のこもったサービスのギャップも、セクレトの仕掛けのひとつかもしれません。

おいしさと楽しさを極めた、イノベーティブ・フュージョン


白ワイン、赤ワイン、カクテル、日本酒を合わせて5種類のドリンクが含まれるディナーコース¥18,000(税・サービス料込)の一品。アパレイユに浸け込んだ特注のパンに三温糖を振りかけ、表面をバーナーでパリッと焼き上げた「フォアグラフレンチトースト」は、食べる直前に凍らせたフォアグラのテリーヌを贅沢なまでに削りかけるお店のスペシャリテ。自家製りんごジャムをつけて、甘めの日本酒とともに。

カルシウムウォーターで満たされた器に、特別なジュースを注いで30秒ほど待つと、ジュースの周囲に膜ができて球体に。「エルダーフラワー」は、さわやかなのど越しのジュースをほおばって飲むお口直しで、科学の実験のようなアイデアから作られる一品。まるで手品を観ているかのように、液体が球体になる様子を、目の前でデモンストレーションしてくれます。

スペインをイメージしたイカの冷製パスタ、「イカ・ガスパチョ・マンチェゴチーズ・キャビア」。細くカットしたヤリイカに、ガスパチョのソースをかけた初夏にふさわしいスープパスタで、にんにくが香るスペインのアリオリマヨネーズを添え、凍らせたマンチェゴチーズで雪化粧を施します。

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撮影/平松唯加子  取材・文/江原裕子

SECRETO(セクレト) の詳細情報

店名 SECRETO(セクレト)
電話番号 03-6265-3664
URL http://secreto-tokyo.com/
住所
東京都 新宿区 二十騎町2-23
ランピオンイゴー102
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ジャンル イノベーティブ・フュージョン

シェフの紹介
薮中章禎(ヤブナカ アキヨシ)さん
1975年生まれ、石川県出身。飲食店を営む両親のもとで育ち、18歳で料理の道へ。京都のホテルのレストラン、ビストロを経て、1999年に渡欧。フランス「ル・プティ・ニース」、スペイン「エル・ブジ」「ドス・パリージョス」といった星付きレストランで研鑽を積む。帰国後、マンダリンオリエンタル東京「タパスモラキュラーバー」のスーシェフを6年間務め、独立。2017年10月、東京・神楽坂に「SECRETO restaurant」をオープン。