
メインの肉料理は、鶏肉の切り方から丁寧に説明してくれます。「筋っぽくて硬い部分があるので、平等になるように縦に切るのがポイントですよ」と、プロならではのテクニックに、生徒さんも熱心にメモを取ります。
おもてなしにもぴったりの肉料理は、見栄えも良く、とっても簡単に作れるのがうれしいところ。藤野さんがモットーとしている、“難しくなくて簡単なもの”を見事に体現した料理ばかりでした。
左から、春野菜スープ ガルムージャ(トスカーナの春のスープ)」、「プッタネスカ(スパゲッティ娼婦風)」、「レモンチキンのオーブン焼き」。
続いて、焼き立ての「じゃがいも入りフォカッチャ」と「米粉のレモンケーキ」。素敵な器は、藤野さんがイタリアで購入したものです。料理は1品ずつ提供するスタイルなので、レストラン気分!生徒さんたちはワインを傾けながら、料理とトークを楽しみます。
先生はどんな人?
イギリスとドイツに、6年間の駐在経験がある藤野幸子さん。料理への興味が深まったのもこの頃で、イギリスは「ル・コルドン・ブルー」に、ドイツではイタリアレストランで働いていたそうです。素材を活かしたイタリア料理に魅せられ、イタリア各地に足を運んだことも。帰国後は英語講師をしていましたが、友人のリクエストに応えて料理を教えるうちに、今の道に。生徒さんの中には、20年近く通っている人もいるのだそう。
「長く料理教室をやっていると、レシピを考えるのは大変で、毎回何の食材を使うかというところからスタートします。日本にはおいしい旬の食材がありますし、それを美味しく料理しながら、体にも気を遣いたいと思っています。そのため、現地ならオリーブオイルを大量に使うところを少なめにするなど、ヘルシー志向に。調味料もこだわっていて、会員制の食材屋さんで厳選したものを使用しています。また、コロナ禍でストップしていましたが、生徒さんたちと毎年のように南イタリアに行っていたので、そろそろ再開できるといいですね。現地で生産者さんの元へ訪れたり、最新の現地情報に触れたり、貴重な経験ができるので大好評なんですよ」