家庭料理を基本から学び、応用力も身につくレッスン
今回取材にお伺いしたのは、神田賀子さんが主宰する「和み継ぐ神田賀子の和の家庭料理」。東京の赤坂駅から徒歩1分もかからないところにあるビルの一室で、旬を大切にした家庭料理を教えてくれます。
レッスンはデモンストレーション形式です。通常は、和食を中心としたおかずにデザートを入れて5〜6品を学びますが、今回は「大徳寺縁高弁当に秋のご馳走を詰める特別お弁当クラス」いうことで、なんと10品!
「今日は品数も多いので、早速始めていきますね」と、神田さん。生徒さんがテーブルに着席すると、早速レシピの説明をしながら段取りよく調理を進めていきます。
「青菜は茹ですぎの人が多いので注意してくださいね。葉と茎は時間差で茹でる、茹でる時は必ず水を用意して、茹でたら水にすぐにさらしてください」と、素材を最大限おいしく仕上げるためのコツを丁寧に教えてくれます。“茹でる”という基本的な調理工程は自己流になりがちなので、プロの技をしっかり学ぶことの大切さに気付かされます。
こちらは「鴨の治部煮」で使う鴨肉です。普段の食卓に頻繁に並ぶ食材ではないからこそ、下ごしらえの方法から、購入先まで教えてくれるのは助かります。ちょっとごちそう感のある素材は、扱い方をマスターしておけば、おもてなしの席にも役立ちそうですね。
「海老と百合根の吹き寄せ揚げ」で使う車海老は、まだ生きている鮮度抜群のものを用意してくださっていました。
「調理の腕も大切ですが、そもそもの素材が美味しいことが前提。本物の食材に触れていただきたいんです。なので、私がご用意できる最高級の素材をそろえています。ここで一番美味しいものを召し上がっていただいて感動してもらわないと、自宅で作る原動力にならないですしね」と神田さん。
神田さんは、どの調理工程も惜しみなく知識を教えてくれるので、基本的にずっと話をしながらテキパキと作業を進めていきます。揚げ物も、衣のつけ方のコツや油切りの方法など、細かなテクニックをたっぷり教えてくださいました。