大人顔負けの腕前!? 子どもの好奇心を刺激する、キッズ向け料理教室
今回お邪魔したのは、東京都大田区の自宅マンションで開催されている、家庭料理教室「MICHIKO’S Cooking」の子ども向けの料理レッスンです。主宰者の戸根みちこさんは、小学生と中学生のお子さんを持つ母親でもあり、もともとは、大人向けのレッスンを開催していましたが、親御さんからのご相談があり、子ども向けのレッスンも始めたそうです。
レッスンは、小学校低学年から高学年までの固定メンバー4人です。平日の学校帰り、生徒さんたちが続々とやってきます。
全員集まったところで、まずはレシピの説明からスタート。
今回のメニューは、スープから手作りする醤油ラーメン、チャーシュー、ラーメンのスープ作りで使った手羽先を無駄なく使った鶏肉ときゅうりの中華サラダと、本格的な3品です。
戸根さんは、材料を実際に見せながらわかりやすく説明をしてくれるので、子どもたちも理解が深まっている様子です。
「手羽先からいい出汁が出るのでラーメンのスープに使いますが、出汁をとった後のお肉も美味しいのでサラダにして食べましょう。ラーメンのように塩分が高いメニューは、カリウムを含むきゅうりと一緒に食べるのがお勧めです」と、食べ合わせについても教えてくれます。
レシピは、ふりがな付きでかわいいイラストも添えられています。
「低学年のお子さんもいるので、漢字にはふりがなを入れて、出来上がりの料理写真ではなくイラストを入れています。完成した料理は写真に撮り、親御さんにお送りしています。親御さんへの報告の意味合いもあるのですが、レシピを見直す時に自分の写真が残っていると、何よりお子さん本人の自信につながると思うんです。」
作り方は、国語の授業のようにみんなで順番に読み上げていくのも特徴です。
「レシピを読むことで、きちんと理解ができますし、緊張感も生まれてくるように思います。自分ごととして捉えてもらう効果も狙っています」と、子ども目線に立った工夫がされています。
キッチンへ移動していよいよ実習です。基本的には戸根さんがお手本を見せて、子どもたちも実際に手を動かすというスタイルです。
「調味料を計りたい人は?」と戸根さんが聞くと、「ハイ!」と、子どもたちはみんな積極的に挙手!微笑ましい光景です。
「計る時は、貝印のミニカップが重宝しています。液体の場合、スプーンでは勢いあまって調味料がこぼれたりすることもあるのですが、これなら子どもでも上手に計ることができます。楽しいのか、調味料を計るのが好きなお子さんは多いですね」と、戸根さん。
調理は基本的にみんなで分担してやりますが、小さいお子さんはどうしても途中で集中力が途切れてしまうことも…。
「もちろん危ないことは止めますが、友達としゃべり始めたり、手が止まっちゃうくらいなら、強制したり怒ったりするのではなく、ただ受け止めるようにしていますね。お手伝いしてもらえることはお願いするようにして、やってもらったら“ありがとうね!”と伝えるようにしています。そうやって子どもに合わせて対応していくうちに、レッスンに参加してくれるようになりましたね」と、戸根さん。
スープのアク取りにも、みんな興味津々!真剣な表情で集中してアク取りをしていました。
包丁使いも危なっかしさはゼロで、みんなとても上手でした。“猫の手”で切る、をしっかりマスターしています。
洗い物も“自分で使ったものは自分が洗う”ルールなので、生徒たちで行います。手が空いていたら、指示をされなくても、自ら進んでやるべきことを見つける自主性も育っているようです。
盛り付けも生徒たちで挑戦します。ラーメンは茹でたてを食べたいので、おかずから先に完成させておくのがポイント。こういった思考能力が育つのも、料理のいいところです。
短時間で仕上がる「即席!ぐるぐるチャーシュー」をトッピングした「醤油ラーメン」、「きゅうりと鶏肉の中華サラダ」が完成しました。添加物のないスープは飲み干したくなるやさしい味わいで、ジューシーなチャーシューも存在感大!出汁をとった手羽先はほろほろの食感で、きゅうりのシャキシャキ感と相性良し。子どもたちは無言であっという間に完食していました。