
先生はどんな人?
子どもの頃から料理上手な母親に手ほどきを受け、小学生の頃には自分で色々と作っていたという戸根みちこさん。しかし大学卒業後は、料理関係の仕事とは無縁の外資系IT企業へ就職。料理の道へ進むことになったのは、10年間働いたのち、子育てに専念するために家庭に入ったのがきっかけでした。ホームパーティでふるまっていた料理が評判となり、料理を教えてと言われるようになったそうです。
「2017年から不定期で、そんなに料理に自信がない人でも作りたくなるような、身近な食材で見栄えがする大人向けのレッスンを始めました。そのうち親御さんから、子ども向けのレッスンをやってほしいとリクエストをいただくようになりました。最初は、お子さんの大事な成長期に一定のお時間をいただくことに対して、ちゃんと価値あるものが提供できるのかどうか不安な面もあったのですが、子どもはとにかく習得スピードが早いので、レッスンで教えたことがすぐに身について、成長していく姿を見るのが楽しみになりました。
親御さんからも、“家でお手伝いしてくれるようになった”、“おじいちゃんおばあちゃんの家にレシピを持って行って、子どもが料理してくれるようになった”など、嬉しいお声を沢山いただくように。家でも料理を再現してくれて、写真を送ってもらったりすると、嬉しいですね。レシピをちゃんと読み解けるようになるので、ここで習った料理以外でも、いろんなものを作れるようになっているみたいです」
“料理って楽しい!”と思ってもらえるように、子どもレッスンならではの工夫をしているそうです。
「たとえば、“落とし蓋”や“ゆでこぼす”などの料理の基本的な用語も、わかりやすく噛み砕いて説明するように心がけています。レシピを作成する段階で、我が家の子どもたちに読んでもらって、内容が理解できるかどうか、事前に確認していますね。
また、使う材料もプロセスも、子ども目線に立ってシンプルにわかりやすく、調味料の配合などもできるだけ簡素化しています。子どもだから苦手な食材もあると思うのですが、食べず嫌いのことも多いので、気にせず使っていますね。苦手な食材も、絶対に食べないはNGにしていて、ちょっとでも食べてみてもらうことにしています。案外、自分で作った料理だと食べられたりすることも多いし、目新しいレシピだったりすると、食べてくれたりするんです。子どもレッスンでは、とにかく料理が楽しいと思ってもらえるのが大切。面倒くさい、しんどいという記憶よりも、美味しいや楽しいという記憶を持って、大人になってほしいなと思っています」