
タイ料理は食べたことはあっても、作ったことがない方が多いため、レッスンでは実習を重視しているという岡田さん。生徒さんのどなたかが代表して作ることもありますが、この日は1人ずつパッタイを作ってもらうことに。食材も1人前ずつに分けて用意し、手際よく実習を進めていきます。
最初に先生がデモンストレーションをしながら、作業の流れや調理のポイントを説明。麺とソースが絡まったらフライパンの片側に寄せて、空いたスペースに玉子を割り入れ、フライパン上で黄身を崩し、黄身と白身を混ぜすぎないように麺と絡めるのが本場流です。タイに暮らしていた生徒さんたちも「このテクニックは知らなかった」と驚いた様子で、実習の際は1人1人の作業を全員で見守りながら何度もポイントを確認して、技術をしっかり習得されていました。
タイのセラドン焼きの器に料理を盛り付けて、テーブルコーディネートもタイスタイルに。右から、「パッタイ(タイ風焼きそば)」、「グラムピー・トード・ナンプラー(キャベツのナンプラー炒め)」、「ヤムナム(牛肉のサラダ)」。食後のデザートは先生が作るのがお決まりで、この日は揚げたての「クルアイトート(揚げバナナ)」をご用意くださいました。
先生はどんな人?
フードコーディネータースクール卒業後、料理アシスタントを経て、料理家として活動を始めた岡田みどりさん。2012年にご縁があってタイのバンコクに渡り、現地でタイ料理を一から学ぶ中でその奥深さに魅せられ、帰国後にタイ料理教室を始めました。
「はじめは、友人のリクエストに応えて自宅でタイ料理を教えていたのですが、”タイ料理を習ってみたい”という方が予想以上に多く、タイ料理教室を始めました。教室名のリアンはタイ語で“習う”“学ぶ”という意味。生徒さんに楽しくタイ料理を学んでいただきたいという思いを込めて、できる限り手に入りやすい食材を使って、自宅でも簡単に再現できるレシピをご紹介しています」
タイ料理は日本でもすっかり定着しましたが、作るとなると”難しい”という印象があるため、岡田さんのレッスンでは実習を重視。自宅でも一人で再現できるよう、マンツーマンに近い指導を心がけています。
「タイ料理は決して難しい料理ではないのですが、いざ自分一人で作ろうとすると、“あれ?どうするんだっけ?”とわからなくなりがち。日本人に馴染みのない調味料も多く、実際に自分で作らないと身につかないため、実習の時間を十分に取って、“わかったつもり”をなくすようにしています。生徒さんの多くはタイの文化にもご興味があるので、いつかタイのツアーを企画して、みなさんとタイを旅することが夢です」