時短、簡単、美味しい!身体をいたわる家庭料理が好評
今回取材にお伺いしたのは、髙窪美穂子さんが主宰する料理教室「クッキングサロンM&Y」。気分が明るくなるようなカラフルなクロスが彩るテーブルには、生徒さんへの手書きメッセージが添えられていて、髙窪さんのおもてなし心を感じられます。
テーブルに着席したら、まずはレシピのポイントについて説明していきます。
今回学ぶメニューは、「桃とトマトの冷製パスタ」、「チキンと夏野菜グリル サルサヴェデ添え」、「きゅうりとヨーグルトの冷製スープ」の3品です。取材したのは8月ということもあり、「暑い時期なので、なるべく火を使わずにできる簡単なメニューにしました」と髙窪さん。キッチンに立つのも億劫になりそうな季節に、この言葉は嬉しい限り!
髙窪さんが大切にしているのが、素材選び。「信頼できる生産者さんや信頼できるお店で、素材をきちんと確かめてから仕入れています。鶏肉は20年近くお世話になっているお店のもので、今では珍しい手解体した鶏肉なんですが、下処理がとても丁寧なんです。野菜や果物も、なるべく自然栽培のものや国産品を使っています。レモンやにんにくは無農薬の自然栽培、パプリカは静岡県で作られている“太陽のパプリカ”など、安心安全で、格別のお味ですよ」
レッスンは、デモンストレーション方式で行います。
「お仕事をされていてお忙しい方もいらっしゃいますし、長時間だと集中力も続きません。レッスンはスピーディに終えられるよう、デモ形式で行い、メモを取ったり写真を撮影したりしていただきながら、しっかりプロセスを見ていただくことにしています。質問があるかどうかも常に確認しながらレッスンを進めることで調理工程がきちんと頭に入り、ご自宅での復習がしやすいというメリットも」と、髙窪さん。
レッスン中に欠かせないのは、テイスティングだと言います。
「ソースでも煮汁でも、調理工程による味の変化を覚えていただきたいので、味見をたくさんしていただくようにしています。料理上手への近道ですね」
髙窪さんのレッスンでは、ただ作る工程を教えるだけではありません。調味料や料理についても、作られた背景やその国の文化についても教えてくれるので、料理の本質をとらえることができるようになるそうです。
去年からリクエストがあったという「桃とトマトの冷製パスタ」は、素材選びから吟味したそう。主役の桃は、桃の生産でトップクラスを誇る、山梨県一宮の白桃を使用。
「今日の桃はすごく美味しいですよ」と言って、まず素材そのものの味を試食させてくれます。
切って混ぜ合わせるシンプルな調理ですが、だからこそちょっとしたことで味が左右されます。桃を混ぜ合わせるタイミングや変色を防止するテクニックなど、美味しさをワンランク上げるコツに目から鱗!
次々と手際良く仕上げて、1時間で3品ができ上がりました。
左から、「桃とトマトの冷製パスタ」、「チキンと夏野菜グリル サルサヴェデ添え」、「きゅうりとヨーグルトの冷製スープ」。夏らしいイタリアン3品は、野菜がたっぷり使われていて、栄養バランスも安心。キッチンに立ちたくない日のレスキューメニューとしても、重宝しそうです。