
3品目は「豆腐と里芋のおかか揚げ」。マッシュした里芋と豆腐を成形する人と、成形した生地に花かつおをまとわせる人の2人1組で、手際よく作業を進めていきます。小沼さんも近くで見守りながら、“ここぞ”という時にアドバイスをしてくれるので、ポイントが明確になって理解が深まります。
かつお節について、「削り節ではダメですか?」という質問が出ると、「削り節に比べて花かつおは断片が大きいので、揚げると表面がキラキラして仕上がりの美しさが変わるんです」と、ここでも豆知識を披露。老舗料亭で学んだ小沼さんならではの技術と演出に、生徒さんたちからも納得の声が上がります。
仕上げの段階になると小沼さんも加わり、生徒さんと連携を取りながら作業を進めます。各々が異なる作業をすることで、疑問点や不得意なことが明確になり、苦手もしっかり克服できます。息の合ったチームワークにより、2時間のレッスンでパーティーメニュー6品が完成しました。
右から「ジュリエンヌスープ」、お膳手前から時計回りに「れんこん明太アヒージョ」「豆腐と里芋のおかか揚げ」「切り干し大根とひじきのマカロニサラダ」。大谷石のプレートには「葱のタルタル ブルスケッタ」と「フォンダン風ガトー和ショコラ」をのせて、よそいきのコーディネートが完成。生徒さんたちも盛り付けやコーディネートを参考にするため、記録用に写真を撮っていました。
先生はどんな人?
前職では管理栄養士として、食品の商品企画に携わってきた小沼明美さん。出産を機に退職して子育てをする中で、自分と同じ主婦の方が食に対してどのような疑問を抱き、どんな食生活を送っているかに興味を持ったことがきっかけで、料理教室を始めました。
「教室では、料理が苦手な方から夕食のレパートリーを増やしたい方、おもてなし料理を学びたい方まで、それぞれのレベルや希望に沿ったスタイルでレッスンを行っています。前職でプロの料理人から教わった知識を活かし、食材の扱い方や保存方法、調理のコツ、美しい盛り付け方などもお伝えしながら、誰でも簡単においしく作れるレシピ提案を心がけています。家族のために料理をする方はもちろん、一人暮らしの方も活用できる内容になっていますので、楽しく料理を作ってみんなで会食したいというランチ感覚の参加も大歓迎。そして、管理栄養士の立場から、健康に暮らすための体づくりのお手伝いができれば嬉しいです」