
2月のある日、1泊2日で主催されたツアーもまさにそんな企画。「Kai House Club」会員であり、さらに食がテーマのライフスタイルマガジン『ELLEグルメ』(ハースト婦人画報社)の公認料理家「エル・グルメ フードクリエイター部(以下FCC)」の部員としても活躍する20名が、軽井沢にあるラグジュアリーホテル「軽井沢ホテルブレストンコート」に集いました。
ツアーの目的は、「冬の軽井沢グルメを堪能し、ジビエのおいしさを学ぶ」こと。最近、国内各地で問題となっている農村地での害獣被害解決策として、または食の多様化のことなどもあり、鹿やうさぎ、いのししなどを食肉として食べるのがトレンドになっています。
「信州の自然が生んだ豊かな食材の数々を、地産地消の精神でお客様に提供したい」というポリシーのもと、ホテルのメインダイニングとして「ブレストンコート ユカワタン」を運営する「軽井沢 ホテルブレストンコート」。この日のディナーは、その昔、王侯貴族のための特別料理だった「パテ・ド・ロワ」と「野兎のロワイヤル」を中心としたコース「王様のジビエ」を味わいます。
見事なサーブの元、おいしいワインと共に運ばれてくる料理は、プロの料理家である「FCC」からも熱い歓声を浴び、参加者全員が、味わいや調理法についてスタッフに質問したり、ワインとのペアリングを堪能したりと、にぎやかで楽しい夜はふけていきました。
1泊2日の滞在中は、このほかにもさまざまな美食体験が。スイーツ好きの人々に人気の、「軽井沢ホテルブレストンコート」1階にある「ザ・ラウンジ」では、カカオをふんだんに使ったガストロノミックなスイーツを思う存分に味わう時間が準備され、ふだんのレッスンでもチョコレートを扱うことの多い料理家たちにとって、カカオの味わいを素材そのままに使用するデザートは興味津々の様子。パティシエにも質問が相次ぎ、充実した学びの時間になりました。
この他、参加者たちにとってもう一つ魅力的だったのが、他の料理教室主宰者たちとの交流です。料理教室の先生というのは孤独な仕事で、いつも生徒たちに囲まれて「先生」と呼ばれ華やかに過ごしているように見えるものの、実は同業者との交わりが極端に少ない……というのがこれまでの定説でした。
しかし、今回のツアー中は、20名の参加者たちはランチ、ディナー、朝食時といった長い時間を共に過ごすことで、さまざまな悩みや成功例を打ち明け合うことができたようです。
充実の2日間は大盛況のうちに幕を閉じました。