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英語で学ぶ「焼酎セミナー」

イベント
2019年09月18日
「Kai House Club」では、会員である料理教室主宰者に向けて、貝印本社(東京都千代田区)内の「Kai House(カイハウス)」で食にまつわる特別セミナーを定期開催しています。多様なテーマで展開されるセミナーは、料理家にとって役立つ情報が満載。今回は、焼酎ソムリエとして活動するクリストファー・ペレグリニさんと、フード&ワインスペシャリストの小枝絵麻さんから、焼酎の魅力とフードペアリングについて英語で学ぶ「焼酎セミナー」の様子をレポートします。

日本古来のお酒、焼酎の魅力とは?


近年、日本の伝統的なお酒といえば、日本酒が海外でも知られ消費されるようになってきました。一方、日本酒同様に日本ならではの食文化の一つで、世界に類を見ない特徴的な蒸留酒でありながら、それほど認知されていないのが焼酎。日本人であっても焼酎のことを詳しく理解していない人の方が多いのが現状です。
そういった背景から、料理教室を主宰する先生たちに焼酎の歴史や製造法、そして魅力を知ってもらうことを目的に、今回のセミナーは開催されました。
セミナーでは、前半で製造方法や味わいの特徴といった焼酎についての知識を、後半ではフードペアリングについて学びます。講義に加えてテイスティングをしながら焼酎の奥深さに触れられる内容です。

セミナーの前半で講師を務めたのは、焼酎ソムリエのクリストファー・ペレグリニさん。アメリカ出身でありながら日本を訪れた際に焼酎と泡盛に魅了され、勉強を重ねてきたといいます。2014年には自身の著書である「THE SHOCHU HANDBOOK」を発行するなど、国内外に焼酎と泡盛の魅力を伝えるために活動しています。
英語で学ぶセミナーということで参加者の表情も少し硬くなっていましたが、ペレグリニさんが「I am Shochu & Awamori Otaku!」という軽快なトークで自己紹介をすると、会場は和やかな雰囲気に。焼酎について基礎知識から丁寧に教えてくれ、参加者は真剣に聞き入っていました。

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撮影/井上美野 取材・文/松尾友喜

講師紹介
クリストファー・ペレグリニ
焼酎ソムリエ。アメリカ・バーモント出身。日本を訪れた際に焼酎と泡盛に魅了され、外国人では数人しかいない焼酎ソムリエの資格を取得。日本の食文化を紹介するセミナーで講師を務めるほか、インターネット番組のホスト、フードコンサルティング、オックスフォード大学出版局による「The Oxford Companion to Spirits and Cocktail」へ焼酎と泡盛について寄稿するなど、幅広く活躍している。2014年に著書「THE SHOCHU HANDBOOK」を出版。

小枝絵麻
フード&ワインスペシャリスト。イラン・テヘランで生まれ、大学入学までをニューヨークで過ごす。上智大学卒業後、飲食店のコンサルティング企業を経てアメリカ・CIAグレイストーン校へ留学。卒業後にアメリカのプライベートワイナリー「Chalk Hill」で料理とワインのペアリングを学ぶ。帰国後は2008年から米国大使館農産物貿易事務所選任シェフ、2013年からカリフォルニア州の生産者団体「ナパヴァレー・ヴィントナーズ」の駐日代表を務めるなど、国際的に活躍している。

Information
「Kai House Club(カイハウスクラブ)」
正式名称は「Kai House Culinary Artist Club(カイハウス・カリナリーアーティスト・クラブ)」。貝印が運営する“料理家のコンシェルジュ”をコンセプトとしたメンバーズクラブ。さまざまな特典があり、今回ご紹介の「Kai House Club」主催のイベントやセミナーへの参加など、料理家に役立つ情報や経験が満載。入会資格は「現在、定期的に料理教室を主宰していること」。