
誰もが知りたい、食材の本質を見極めるテクニックとは?
「Kai House Club」がおよそ2カ月ごとに開催している、会員を対象とした食にまつわるスペシャルイベント。2018年の最後を飾ったのは、「Kai House Club」主催のセミナーのなかでも特に参加希望者が多い、人気レストランの現役シェフによる調理講習です。
この日講師を務めたのは、フランス料理の伝統を守り続ける店と名高い東京・四谷「北島亭」のスーシェフである大石義壱さん。「本質を極めたい」が口癖という大石シェフが、『食材へのアプローチ』と題し、料理を通じて本質的な食材への向き合い方と考え方を指南しました。
「料理の本質」というと難しい響きがありますが、大石シェフが教えてくれたのは、食材の組み合わせ、焼き加減、塩加減など、いわば料理の基本。料理に限らず、知識が増えれば増えるほど選択肢が増え、余計に迷いが生じてしまうことがありますが、大石シェフの理に適った解説はすんなりと腑に落ち、無理なく正解へと導いてくれます。
北島亭の厨房には、高機能で最新型の調理機器はありません。代わりに、目の前の食材の状態を見極め、その食材の持ち味を最大限に活かし、どのように手を加えるかを判断しているといいます。その方法は、食材の切り方、重ね方、並べ方など多岐に渡ります。セミナーではその経験に基づき、調理の工程の意味や調味料の役割など、本当においしい味と食感を生み出すために必要なポイントを明かしてくれました。