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料理家は“雰囲気美人”を目指そう!

スキルアップ
2019年04月17日

多くの生徒のハートをつかむ料理教室主宰者とは、具体的にはどんな人なのでしょうか。特に気になるのは、そのビジュアルや雰囲気。「またこの先生に会いたい」「先生のようにきれいで料理の上手な人になりたい」と生徒に思ってもらえたら、やはり本人もうれしいしビジネスにも効果ありです。けれど私は美人じゃないし……などとあきらめるのはちょっと待って! 実は雰囲気の美しさは育てることが出来るものなのです。著書『雰囲気からして美人』が話題となっている、トータルビューティーカンパニー「uka」代表でネイリストの渡邉季穂さんに、その秘密を伺いました。

手と爪を元気にするセルフマッサージ

具体的には、どんなお手入れをすればいいのでしょう。
「まず手元は、ネイルオイルやハンドクリームを塗って、手のストレッチをすることをおすすめします。料理家の方は特に、手元に注目が集まるシチュエーションが多いと思いますので、こまめに行いましょう。まず、指を反らせながらもう一方の手を指先に血液を溜めるように滑らせ、指先がうっ血したように赤くなってからパッと手を離します。これを指1本ずつ順に行いましょう。血流の滞りやすい指先の巡りがよくなって、健康な爪が育ちやすくなりますよ。そのあとは指の側面を、これも1本ずつマッサージします」。仕上げにトップコートをひと塗りすれば、さらにイキイキとした印象になるとアドバイスをくれました。

シャンプー前のブラッシングで頭皮と髪をイキイキと

ヘアのツヤについては、シャンプー法がポイントだそう。
「シャンプー前に髪をしっかりブラッシングして汚れを浮かせ、お湯で素洗いすること。これだけで髪の汚れの8〜9割は落ちるんです。爪で頭皮をゴシゴシする時間を少なくすれば、ネイルが傷むリスクも下がります。またブラッシングの際、前から後ろに向けて梳かすことで硬くなった頭皮が柔軟になり、日中前かがみの姿勢で前に垂れてきていた肌が引き上げられます。頭皮と顔の肌は1枚の皮でつながっているわけですから」
そうしてツヤツヤになった髪は、仕事の場ではやわらかく束ねておくことも大事だと渡邉さん。
「お料理をするときは下を向くことが多いと思いますし、清潔感と元気を感じさせるためには顔に髪がかからないよう束ねておくといいですね。ですが、ぴちっと固めすぎると隙がない印象になったり、ゆるくまとめたつもりが疲れた感じに見えたりすることもあります。事前にしっかりブロウをする、トップの髪は巻いてボリュームダウンして見えないようにしておくなど、入念な準備を怠らないようにしましょう」

ちゃんとお手入れしているという事実が自信に

「爪や髪を艶やかにお手入れするようになると、“今日は誰に会っても大丈夫!”と思えるし、人にも褒められることが増えて、少しずつ自信が持てるようになるはず」と渡邉さん。
でも、それでも自信が持てなかったら?
「ファッションやメイク、ヘアスタイルなどを変えてみるといいと思います。特に変えるべきは、服やメイクなら色、ヘアなら顔まわりの印象です。セールでそれまで絶対着なかったような色の服を買ってみる、今まで試したことのない前髪スタイルにしてみるといったことに、失敗してもよいので一度トライしてみましょう。新しい挑戦をすると、今まで見えなかった自分の特徴が見えてきたり、自分への関心が高まってくるんです」と渡邉さん。
最後に、ご自身の経験も踏まえて雰囲気作りに悩む人へのメッセージをいただきました。
「こんなことを話している私だっていつも自信はないし、本当に自信がある人なんて滅多にいないと思います。でもみんな自信があるように見せているんです。そのためには高いゴールにこだわるのではなく、“今日はこれでOK!”と現時点での自分を認めていくことです。だって皆さん、美味しいお料理が作れるっていうだけで、すごいことなんですから! 自信を持ってGoing my way で前に進んでください。それは素敵な雰囲気として、いつか“あなたらしさ”になっていきますよ」

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撮影/山下みどり 取材・文/吉野ユリ子

お話を聞いた人●渡邉季穂さん
トータルビューティカンパニーuka代表取締役/ネイリスト
サロンワークや美容師・ファッション誌などの媒体での創作をメインに、後進育成のためのセミナー講師としても活動。素材の美しさを引き出すケアを重視した独自のネイル技術の普及に努める。技術・経験・センスには定評があり、各界著名人やビューティー関係者からの信頼も厚い。またネイリストとしてだけでなく、美容の新しい価値観を提案するトータルビューティーカンパニーukaの代表としてサロン経営、ブランドの立ち上げから製品開発までディレクション業務を手がける。