
20代、30代が最もアクティブに閲覧し、購買行動を起こしているのがインスタグラム
さまざまなSNSがあるなか、「他のSNSをすべてストップし、インスタ1本に絞っている」というアーティストやタレントも増えているほど信頼を集めるインスタグラム。ビジュアル中心のSNSゆえに言語の壁が低いだけに、海外のアーティストのアカウントをチェックしている人も多いようですが、まずはその現状を聞きました。
「基本的なことですが、SNSにはオープンなものとクローズなものがあります。それはシェアする機能の有無のことですが、フェイスブックやツイッター、ピンタレストは、シェアやリツイート、ファボなどで情報共有ができるのに対し、インスタグラムは本人にライクを伝えることはできても、情報を共有するシェア機能が少ない(他のアプリを使えば可能)のです。検索による閲覧は別として通常は、発信者側としては自分のフォロワーにしか基本的に情報発信ができません。つまり、バズ(口コミで伝わること)や拡散は起こりにくいということです。でも現実には20代、30代の人が今最もアクティブに閲覧し、かつ、そこから購買行動を起こしているのがインスタグラム。だからこそ、企業、あるいは個人事業主であってもSNSをビジネスに活用したいと考えるのであれば、無視してはいけないものだと思います」
「言語」を脇役にしたことで生まれた、利便性やグローバル性
2010年秋にサービスを開始し、2012年にFacebookに買収されたインスタグラム。あっという間に利用者はぐんぐん増え、2014年にはツイッターを超えるMAU(月間アクティブユーザー)を記録し、現在もその数を伸ばし続けています。日本では2014年ごろから急激にユーザーが増えましたが、なぜ後発のインスタグラムがここまで人気を集めたのでしょうか。
「SNSは常に特定のものに人気が集まったり、その反動で陰りが出たりと波がありますが、インスタに関してはこの5年ほどずっと伸び続けています。その理由として、インスタグラムは私達が経験してきたメディアの中でも、初めてのグローバルメディアだから、ということがいえるでしょう。フェイスブックやツイッターが、テキスト中心のメディアなのに対し、インスタグラムはあくまでも写真や動画が主役。他のメディアでも多くは写真&テキストを同時に投稿できますが、その主従関係が完全に逆転しているのはインスタグラムのみです。これによって言語の壁を容易に越えることができ、初めて“海外の人と難なくつながる”経験をしたといえます」