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YouTube料理動画成功の秘訣

スキルアップ
2018年12月10日

個人の販促・集客ツールとして避けて通ることのできないSNSやネットの世界。なかでも、料理のおいしそうな感じや手順を伝える上で動画という手法はぜひとも取り入れたいもの。でも素人でも上手にできるのでしょうか? You Tubeで番組を立ち上げ、各方面で人気の料理家YOSHIROさんに、動画を始めるまでの過程やコツ、動画を配信する意味について伺いました。

話題になる動画撮影のポイントをこっそりご紹介!

YOU TUBE
そんなYOSHIROさんが動画を作る上で具体的に覚えておくといいというスキルをアドバイスしてくれました。
「例えば僕の場合、肉や野菜を焼く際の“ジュージュー”といったシズル感を伝える音は直接マイクで拾っていますが、プロセス解説の声は別撮りにしています。その方がクリアに聞こえて、クオリティが上がるからです。その録音も、壁に向かって言うのか、カーテンに向かって言うのかで音の響き方が変わりますから、体の向きを変えて試すことも大事でしょう」
このほかにも、LEDライトを2灯、距離を変えて立てることで、自然光のような立体的な光が作れることや、フライパンの柄はまっすぐよりも斜め45度の位置に設置した方が動きのあるビジュアルが作れることなどを教えてくれました。
「映像制作会社の方に教わったこともたくさんありますし、トライアンドエラーで身につけたことも。最初のうちは本当に失敗ばかり。天板も何度も買い直したし、撮影の途中でカメラの電池が切れたり、最後に材料が足りなかったことに気づいたり!ということも(笑)」

揃えておきたい「動画撮影必須アイテム」は?


最初に揃えるべきアイテムを伺うと、「いきなりすべてを揃える必要はないと思いますが」と前置きした上で、あると便利なものを教えてくれました。
・動画用カメラ(YOSHIROさんはCM撮影用のものをレンタルで使用)
・三脚(最初は安価なものを購入したものの、近くを歩くだけで揺れるのでしっかりしたものに買い直した)
・ライト(LEDライトと補助ライト。仕上がりの好みによって選ぶべきものが変わる。YOSHIROさんも数度買い直し)
・IH用コンロ(俯瞰での料理撮影に必要)
・フライパン(銅色のものが動画映えする)
・マイク
・マイクスタンド
・インターフェイス(音声を変換して動画に取り込む機械)
・パソコン
・編集ソフト(YOSHIROさんは「ファイナルカットプロ」を使用)
・衣装(自分が出る場合。YOSHIROさんは本格感を出すこと、覚えてもらうことを意識してコックコートを着用)
中には高額なものもありますが、持っているもので用が足りるもの、安価なものも多いので、本気でトライしたいならじっくり調べて検討してみましょう。

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撮影/山下みどり 取材・文/吉野ユリ子

話を聞いた人 料理家 YOSHIROさん
1988年神奈川県生まれ。和食料理人である父の影響で、幼少期から実家の店舗で料理の基礎を学ぶ。調理師免許、きき酒師、ソムリエ(ANSA)、ジュニア野菜ソムリエなど食に関する資格を有し、きき酒師の上位資格である日本酒学講師を史上最年少で合格。素材の持ち味を活かした和食をベースに、エスニックからイタリアン、オーガニックと幅広いジャンルを得意とする。2015年からは農林水産省・JICAの共催事業にも参画し、国内外で日本食・食文化を発信している。スポーツをこよなく愛し、2016年6月に行われたトライアスロンの大会では年代別準優勝。「食× スポーツ」を普及する活動も精力的に行っている。