ホスピタリティが美味しさを形づくる
ガストロノミー界が注目する東京・西麻布のモダンフレンチレストラン「Crony(クローニー)」。シェフを務める春田理宏さんは、20歳でフランスに渡り、パリ、東京、コペンハーゲン、オスロ、サンフランシスコの数々の星付きレストランで研鑽を積んだ新進気鋭の料理人で、フレンチをベースに、深く広く積み重ねた経験と独自のセンスで生み出されるイノベーティブな料理を体験できます。
コースは、遊び心のあるプレゼンテーションを交えて構成されているものの、美味しいことが何よりも優先されると春田シェフ。世界中で働いてきた経験と、日本人であるというアイデンティティ。日本の食材や旬のものを使いながらオリジナリティがあり、すべてのゲストが満足できる料理を目指したいといいます。
「普段あまり外食をしない方たちにも『美味しい』と感じてもらえて、世界中を食べ歩いているフーディーの方には『ここはあの技法を応用して落とし込んでいるな』と楽しんでもらえるような、どんな食体験をしてきた方たちにも喜んでいただける料理。それを実現するにはトータルのバランスが大切だと考えています。料理だけではなく、ドリンク、テーブルやインテリア、そしてサーブするリズム。僕ひとりで味や見た目だけを追求してもお客様が本当に料理を美味しいと感じられる時間や空間は作れないですし、みんながいないとできません」
春田シェフのいう“みんな”とは、ディレクターで元「カンテサンス」総支配人の小澤一貴さん、マネージャーで元コンラッド東京「コラージュ」支配人の小野寺透さん、ソムリエで元「リッツカールトン東京」の石川雄大さん、元「エスキス」の田島さんという4名のオープニングスタッフたち。ここに春田シェフを加えた5人は古くから交流があり、料理やサービスに対して硬派で実直に取り組んできたメンバーたちがあえて、グランメゾンではなくゲストにも肩肘張らずに楽しんで欲しいという想いで、店名に英語で“悪友たち” “仲間”の意味を持つ「Crony」を冠し、その世界観を形成しています。