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スタイリストから見た料理の世界

インタビュー
2019年11月7日

スタイリストやフードコーディネーター、カメラマンなど、料理家を支えるクリエイターのインタビューをお届けする新連載が始まりました。聞いてみたのは、支える側から見た料理の世界のこと。売れている料理家とは、人を惹きつける料理とは?そんなヒントを垣間見ることができます。

SNSでの発信が当たり前になり、料理家として活躍する場が多くの人に開かれている昨今。「だからこそ、見落とされがちな、ごく基本的なことが大事になるのかもしれませんね。ときには先達のやり方にも学びながら、自分が確実だと思えるやり方を積み重ねていく。地味だけれど、そうやって突き詰めることで見えてくるものがあるのではないでしょうか。私自身もそれを肝に銘じながら、これからもこの世界に携わっていきたいです」

道具の選び方も、プロに教わることがしばしば。どれも、使いやすくて丈夫。左の厚手の鍋は、料理家の坂田阿希子さんに教わって使い始めたアルミ製のもの。「厚手で熱伝導が良くて、大きさもひとり分の料理に便利なんです」。右の、鍋とセットになった小さな蒸籠は、料理家のワタナベマキさんが上手に使いこなしている様子をみて、自身も購入。

仕事に欠かせないのはこの3つ。トルション(布巾)は、吸収性の高い麻のものを。テーブルに植物を飾るスタイリングなどでも役立つはさみは、「絶対、鉄製のものが使いやすいです」。料理を整える箸も必需品。
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撮影/津留崎徹花 取材・文/新田草子

佐々木カナコ

東京都出身、埼玉県在住。料理学校の講師をしていた母の影響もあって、食べ物に関わる仕事に。料理を中心に、多くの雑誌や書籍で暮らしまわりのスタイリングを手がける。