2品目は「海老のサガナキ」を作ります。刺身用の有頭海老を殻ごと焼き付けて、野菜たっぷりのトマトソースとフェタチーズをかけてオーブンで焼き上げます。
「このお料理は、ヤギとヒツジの乳で作ったフェタチーズを使うのがポイント。また、トマト缶は原材料に“トマトジュース”ではなく、“トマトピューレ”と表記してあるものを選ぶと、トマトの旨味が濃いおいしいソースに仕上がります」と、ここでも美味しい豆知識が飛び出します。
中山さんのレッスンでも定番の「サジキ」は、キュウリとヨーグルトで作るギリシャの万能ディップのこと。キュウリの皮むきには、貝印「SELECT100 T型ピーラー」が大活躍です。
右から、サジキを添えた「海老のサガナキ」、「パプツァキア」、「レンズ豆のスープ」。お酒はギリシャの白ワインを合わせました。中山さんが大好きなテキスタイル作家さんのテーブルクロスを使ったスタイリングも、ギリシャの風を運んでくれます。
先生はどんな人?
幼少期をキプロスやドイツで過ごし、多様な文化に触れて育った中山さん。海外での暮らしを通じて、“人を招いて楽しく食事をする”ということに幸せを感じ、この豊かな経験が料理教室を始めるきっかけになったと話します。
「ギリシャの人たちはとにかくパーティーが大好きで、大勢で楽しくわいわい食べることが日常でした。その時、食卓の中心にあったギリシャ料理が、私にとってのソウルフードに。子供の頃から、美味しいものが人を幸せにするシーンを何度も見てきたので、食べるだけでなく、料理を作ることにも喜びを覚えるようになりました」。
日本で暮らすようになり、ギリシャ料理の店が少なく、日本ではあまりなじみがない料理ということに寂しさを感じたという中山さん。当然、ギリシャ料理が習える教室もほとんどなく、それならば、「気軽におしゃべりしながら作って食べてもらえる場を提供しよう」と思い立ち、料理教室を始めました。
「タベルナはギリシャ語で“気軽に入れる食堂”という意味。そんなカジュアルな場を作りたくて、サッコベルナ(サキコの食堂という造語)と名付けました。ギリシャ料理は、野菜やハーブ、ヨーグルト、新鮮な魚介類、ラム肉などをたくさん使う料理で、日本でも手軽に揃います。ギリシャ料理を好きになってもらうには、“食べて知ってもらう”ことが第一歩。まずは、ホームパーティーのような感覚で気軽にお越しください」