
この日は、「Kai House Club」会員であり、さらに食がテーマのライフスタイルマガジン『ELLEグルメ』(ハースト婦人画報社)の公認料理家「エル・グルメ フードクリエイター部(以下FCC)」の部員としても活躍する10名が集まりました。
天候にも恵まれたこの日、ランチタイムに「Longrain」が入る「恵比寿ガーデンプレイスタワー」には陽がさんさんとさし、料理やワインの色を愛でるにはまさに絶好の日和。
ふだんからエスニック料理が大好きと話す人も多く集まったテーブルには、「タイ料理通」も見たことがないような、美しい野菜やハーブがたっぷりの料理が次々と運ばれてきました。この「タイ料理っぽくないガストロノミックな料理の数々」が、この店の真骨頂。タイ料理らしく、野菜のほかにスパイスなども多用するのですが、同時に、店が多くセラーに準備しているビオワインにも合うような、素材感を活かした料理が、本国オーストラリア(シドニーとメルボルン)でも多くのフーディー達から支持され、日本上陸を果たすきっかけにもなりました。
この日、料理に合わせて出されたオレンジワインは、全部で3種。どれも異なる個性や味わいをもつワインですが、すべてがビオディナミの製法で造られたナチュラルワインです。しかも、ファインダイニングのソムリエの間でも一目置かれるユニークで希少なワインばかり。
オーストラリア最優秀ソムリエが手がける「Jauma MURISHINAIDE(ヤウマ 無理しないで)」の2016年が手元のグラスに注がれるのを眺めるFCCの料理家たちは「日本語の名前が付けられたワインだなんて!」と驚きの表情を隠せない様子。しかし、もっと驚いたのはこの後で、シュナンブランやゲヴェルツトラミネールといったなじみの白ぶどうが使われていながらも、優しく個性的なワインの味わいに目を丸くするばかりです。ハーバルな野菜の前菜に合わせるとさらにその味わいは引き立ち、これにはワインエキスパートの資格を持った料理の先生であるメンバーたちも脱帽。一気にオレンジワインへの興味がふくらみます。