
セミナーはデモンストレーション形式ですが、あいまに参加者からの質疑応答の時間をたびたび設ける対話スタイル。終始笑顔で講習を進める大石シェフの親しみやすさと、参加者の熱心さがあいまって、活発なやりとりが繰り広げられていました。
調理開始から仕上げまで、目からうろこの技の連続
当日は、メイン料理の「和牛いちぼ肉のロースト、生粒胡椒添え、生姜香るジュのソース」から講習がスタートしました。温度管理と塩加減を中心に、かたまり肉の扱い方を一から解説。特に、北島亭が得意とする火入れのデモンストレーションでは、参加者たちはカメラを片手に見入っていました。
前菜は旬の味覚を楽しむ「ずわいがにとグリーンアスパラガスのシャルロット風サラダ」。素材を活かす調理法のほか、美しくお皿に盛り付けていくテクニックを学びます。アスパラガスひとつとっても、おすすめの産地や部位ごとの料理での使い分け、火入れの仕方など、持ち味を引き出すためのポイントが満載で、プロはすべての食材にここまでこだわりを持って取り組んでいるのかと、感動の声が続々。
デザートは、オーブンを使わずにフライパンで焼く「紅玉りんごを使ったタルトタタン」。薄くスライスしたりんごをフライパンの中に花のように並べた様子はまさにアート。また、生地作りでは、ちょうど良い食感に仕上げるための粉の配合や混ぜ方、折り込み方など、製菓の技法も披露されました。