
主役のこんかいわしに組み合わせるのは、今が旬のブリ。
「こんかいわしはそのままいただいても美味しいのですが、今はちょうど寒ブリのシーズンということで、ブリと合わせてみました。
日本海には800種類ほどの魚がいますが、そのうち500種類が富山湾にいるそうなんです。そして富山湾には、ブリがいわしの群れを追って入ってくるということから、こんかいわしとブリを合わせるというレシピの着想を得ました。材料を切って合わせるだけでできるので簡単ですよ」
丁寧な下ごしらえが、ワンランク上の味わいに。
「今のぶりは脂が強いので、脂が少ない背中側の身を選びました。少し塩をして冷蔵庫で休ませると、脂がしまって美味しいと思います」
器には、富山県高岡を拠点に世界でも評価されているメーカー、能作の錫100%でできた小鉢を使用。抗菌作用がある錫の器は、料理の鮮度を保つことができます。
「糠漬けには特有の発酵臭があるので、爽やかな酸味があるりんごと合わせました。皮の赤色も生かしたいので、皮付きのままカットしてください。あとは材料をすべて混ぜるだけです。火も使わなくていいのであっという間に完成ですよ」
合わせるお酒は、富山県氷見市の酒造メーカー、高澤酒造場の日本酒です。
「曙は純米酒なので、脂がのった魚にもよく合いますよ」と、食材との相性の良さは、神田さんの折り紙付きです。