特集記事

「富山のおいしいレシピ講座〜煮干し編〜」スペシャルイベント

2022年09月29日

2022年8月28日(日)に、富山県のアンテナショップ「日本橋とやま館」と貝印Kai House Clubによるスペシャルイベントが開催されました。一昨年より、Kai House Clubは「日本橋とやま館」と連携し、富山の食材に関するプロモーション施策の一役を担っています。今回は、富山県の水産加工会社「柿太水産」の6代目社長・柿谷政希子さんと料理家・若井めぐみさんを講師に迎え、富山の食材を使った料理を紹介しました。貝印本社1FのイベントスペースKai Houseで開催されたイベントの様子をレポートします。

会場で久しぶりのリアル開催となったのは、富山の美味しい魅力を体感できる、一般の方を対象としたイベントです。18名の参加者のみなさまも、楽しみに足を運んでいただいたようでした。

富山県は美味が集まる食材の宝庫。山海の豊かな恩恵を受けている理由を、その恵まれた地形や歴史から、わかりやすくレクチャーしていきます。

本日のプレゼンターは、富山県の水産加工会社「柿太水産」の柿谷政希子さん(写真右)と、料理家・若井めぐみさん。

「今日は久しぶりのリアルレッスンで、とても楽しみにしています。富山の食材を使ったレシピ開発を担当していますが、昨年は実際に富山県にも伺いました。いろいろな生産者さんを訪れて、現地で食材を試食したり、大変貴重な経験をさせていただきました。富山は本当に景色も空気もきれいで、食が豊かです。のちほど、実際に食材を試食しながら、魅力をお伝えしていきますね」と若井さん。

まずは、柿谷さんから、富山県のアンテナショップ「日本橋とやま館」でも大人気の煮干しについて教えていただきます。

「本日はお休みのところ、ありがとうございます。江戸時代から創業している水産加工会社・柿太水産の6代目です。富山県氷見の魚にこだわって、加工品を作っています。今日は、うちで人気の煮干しをご紹介させていただくので楽しみになさってください」

「柿太水産」の煮干しは、内臓も頭もそのまま、水出しでクリアな出汁がとれることが自慢です。原料となる“氷見いわし”は、江戸時代から殿様に献上されていたとても上質なものなのだそう。

「柿太水産」では今も変わらず、“氷見いわしの鮮度を逃さない”という矜持を持って、日々誠実に製品作りに取り組んでおられます。どういう工程で作っているのか、他の煮干しとは何が違うのか、手間ひまかけた製法や使い方についても教わりました。

実際に、煮干し出汁と羅臼昆布出汁の飲み比べや、煮干しを試食していただきました。

最高級の羅臼昆布でとった出汁に引けをとらない、煮干し出汁の雑味のないクリアな味わいと芳醇な旨みに、参加者のみなさんも驚いていました。

次は、若井さんによる富山食材を使った料理のデモンストレーションです。

「お刺身の簡単昆布じめライスサラダ」、「昆布入り鶏団子の洋風煮干しスープ」、「出汁ガラ煮干しの甘酢醤油マリネ」の3品を紹介してくれました。ハーブ使いが得意な若井さんらしく、香り高いハーブと和の食材を見事に調和させた、絶品レシピです。

「昆布入り鶏団子の洋風煮干しスープ」は、ブイヨンやコンソメではなく、煮干し出汁を使うのがポイントです。

「セロリはハーブの仲間ですが、香りが洋風に仕上がって煮干し出汁とも相性抜群です」と若井さん。

「お刺身の簡単昆布じめライスサラダ」に使った「とろろ昆布」は、富山県の羅臼昆布の老舗「四十物昆布(あいものこんぶ)」のもの。刺身にまぶせば簡単に昆布じめが出来上がります。

「出汁ガラ煮干しの甘酢醤油マリネ」は、「昆布入り鶏団子の洋風煮干しスープ」の煮干しの出汁ガラを使ったおまけレシピです。青魚と相性のよいローズマリーを加えて、新感覚の味わいに。

そのほか、富山を代表する美味や地酒もふるまわれました。

かまぼこに昆布を巻きつけた「昆布巻かまぼこ」、柿太水産の「まぜいりこ」、冷凍技術が発達したことで現地に行かなくても食べられるようになった「白えび」、ホタルイカの沖漬けなどを実食。

富山の鋳物メーカー「能作」の酒器でいただく地酒は、まろやかで一層おいしく味わえました。

参加された皆様は熱心に講師たちの話に耳を傾けながら、メモを取ったり撮影をしたり、富山食材への理解を深めているようでした。

試食タイムは、リアルイベントだからこそのお楽しみ! みなさん笑顔で楽しんでおられたのが印象的でした。

1 2