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プロが教えるポイントメイクのやり方

スキルアップ
2018年06月18日

料理には自信アリ、でもメイクとなると実はちょっと苦手……という料理家のために「初心者でもすぐに効果が上がる極意」をお伝えする山本浩未さんインタビュー、2回目となる今回は、ポイントメイク、中でも印象を大きく左右する「眉」&「リップ」についてお話を伺いました。
>>これまでの好感度アップ記事はこちら!

そもそも、ポイントメイクって何のために必要なの?

今回取材に協力してくださった、ヘアメイクアップ・アーティストの山本浩未さんが、大人美人を作るためのメソッドとして掲げているのが「白・黒・赤」色のメリハリ。
「日本人の顔には何よりこの3色がちゃんとあることが重要なんです。この色の表現は象徴的な言い回しですが、白とは肌の明るさ、黒とは瞳周りのくっきり感、そして赤とは頬や唇の血色です。若い世代にはこれらのメリハリがきちんとあるため、いきいきと可愛らしい表情に見えますが、大人になるにつれて影やくすみが出てきたり、輪郭が曖昧になっていくことで、このメリハリが弱くなっていくのです。その結果、ただ普通にしているだけで“疲れているのかしら”“何か怒ってるのかしら”と相手に思わせるような、ネガティブな印象が浮き上がってしまうことも。でも料理家として好感度をアップさせたいなら、ここは手を抜けないポイントです」。
生徒達や仕事相手に対して要らぬ心配を与えず、気持ちよく過ごしてもらうためにも、この3色のメリハリテクニックをマスターしましょう。「白」とチークの「赤」は前回のベースメイクの記事を参考に、今回は眉とリップで作る「黒」と「赤」のメリハリテクニックをご紹介します。

プロが教えるポイントメイクのやり方【眉編】

 

眉は顔に「立体感」と「時代感」をつくる重要なパーツ

眉は顔の上に骨格を作り、立体感を演出する働きがある、と語る山本浩未さん。まずは自分の顔立ちをきちんと理解した上で、骨格を生かした眉メークを心がけることが何より大事だといいます。
「眉に重要なのは自然な雰囲気。骨格や筋肉の動きと合っていないと、表情と眉が合わずに不自然になってしまうこともあります。また、ぺったりと描いた眉より、毛流れを感じさせるように作ることが重要ですね」(山本さん)。
毛並みのよい馬が健康でいい馬と判断されるように、眉の毛並みの美しさも無意識のうちに人に好印象を与えるそう。
「年齢とともに肌がたるんでくると、眉毛も下がってきます。スクリューブラシやコームでしっかりブラッシングをして、毛の艶を出し、向きを整えるようにしましょう。下向きのクセがある眉毛にはホットビューラーで毛並みを上げて勢いをつけるという方法も。若々しく躍動感のある、フレッシュな印象になりますよ」(山本さん)。
そのため、あまり毛はカットしないほうがいいと山本さんはいいます。「毛をまとめれば細くなるし広げれば太くなる。毛並みがあれば自由に眉を変えられるので、すっきりさせたい眉尻以外は残しておきましょう! アイブローマスカラを使えば仕上げた眉デザインをキープできます」。さらにトレンド感をプラスすることで「今っぽさ」「時代にのっている感じ」も演出できます。「個性や骨格に合っていることは大事で無視はできませんが、それを踏まえて、太さや角度、アーチなど、少しトレンド感をプラスすることで、常に新鮮な印象がキープできますよ」(山本さん)

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撮影/野地康之 取材・文/吉野ユリ子

話を聞いた人 山本浩未さん(Hiromi Yamamoto)
ヘア・メイクアップアーティスト。広島県福山市出身。資生堂美容学校卒業後、資生堂ビューティークリエーション研究所にてヘア・メイクアップアーティストとして宣伝、広報、商品開発、教育などに従事。1992年フリーとなる。「今すぐ実践できるメイクテクニック」を発信するメイクアップの第一人者。メイクのみならず、気持ちが元気になるポジティブな美容理論が好評。洗顔料を使わず“温める・拭く・流す”のシンプルメソッド「スチームON顔」などオリジナルメソッドの開発も精力的に行う。現在、KOBAKOスキンケアツールよりスチーム洗顔タオルとシルクマッサージブラシを発売中。