ポジティブな美容理論が特徴、雑誌やテレビでも人気の山本浩未さん
今回取材に協力してくださった山本浩未さん、皆さんご存知かもしれませんがどんな方なのかちょっとご紹介しましょう。資生堂のビューティークリエイション研究所でヘアメイクアップ・アーティストとして活躍した後、1992年からフリーで活動。女性誌や広告を中心に大活躍の山本さん。一般の方に向けたスキンケアやメイクのハウツー本も多数出版されています。明るいキャラクターと明快なメイク理論で年代を超えて多くのファンを持っています。今回も悩める(?)料理家の皆さんに、ハッピーなアドバイスをしてくれました。
自分を演出する土台になる「ベースメイク」
「料理家にとって、キッチンとはステージのようなもの。料理と同じくらい自分自身のキャラクターも気に入ってもらわなければ、多くの観客(生徒)を集めたり、メディアで取り上げられるのは難しいでしょう。ヘアや洋服はそういった外見の個性をわかりやすく伝えることができますが、表情をつくる顔の印象の基本となるのが実は肌、つまりベースメイクなんです」と開口一番、料理家にとっていかにベースメイクが大事かを話してくれました。さて、自分という存在を周囲に伝えるための基本となる肌をどうメイクで作ればよいのか、その方法を山本浩未さんに伺いました。
「新鮮で健康的」な印象を作ることが、料理家のベースメイクの極意
ベースメイクではいくつかのポイントを挙げてくれました。「料理では素材が一番生きる調理法を考えるものでしょう? ベースメイクも同じ。自分の顔の中に好きなところ嫌いなところがあっても、それらを補いながらいいところを引き立て、魅力的に見せる、それがメイクなんです。そして食材に新鮮さが大切なように、肌に品質の良さを作るのが、ベースメイクの役割です」。料理とメイクは一見相入れないもののように思われがちですが、「素材感」を大切にしながらより魅力的なものにしていく、その点で料理とメイクは同じでしょう、と山本浩未さん。「年齢を重ねた人なら重ねたなりの、若くてピチピチした人なら若いなりの、鮮度や熟成具合があります。まず自分がどういう素材をどういう状態でもっているか、よく知っておくことでしょう」。自分の顔はあまり好きじゃないという人も、シミやソバカス、たるみ、ニキビにエクボなど、好きなところも隠したいところまでじっくり観察することで、自分らしさが見いだせます。「肌の質感ひとつとってもリンゴのようなつやっとしたハリのあるヘルシーさもあれば、桃のようなふわっと柔らかくマットなフレッシュさもあります。自分にとってどんな肌タイプにするのが向いているのか、またよく見られるのか、まずは鏡を見て研究してみましょう」