
仕事の前後の小さなストレッチを習慣に
とはいえ、キッチンの高さを変えることも、常に良い姿勢を意識して料理をすることもなかなかできそうにありません。前述の有名シェフのように、休日やオフの時間を利用して、パーソナルトレーニングなどに通うことができればより効果的ですが、それもなかなかできないのが現実でしょう。
「筋肉をつけるのは一朝一夕にはできませんが、姿勢の歪みだけならすぐに治せます。まずは朝キッチンに立ったとき、休憩の前と後、仕事を終えた時などに必ず伸びをしたり、肩回しをしたり、ピッと一度良い姿勢をとってみたりするといいのではないでしょうか」と加藤さん。これなら実践できそうです。
今回加藤さんに、毎日家や仕事場で無理なくできる、簡単なエクササイズをご紹介いただきました。
さあ始めよう!健康的な料理家になる6つのエクササイズ
①長時間同じ姿勢でも疲れなくなる「ショートプランク」
インナーマッスルを鍛えるポーズ。長時間同じ姿勢でいても姿勢が崩れにくく、疲れにくくなります。
まずうつ伏せに寝ます。肩の真下に肘を置いて地面に垂直になるように立て、肘から下はまっすぐ前に伸ばします。次にかかとを立て、頭の先からかかとまでが1枚の板になるように、まっすぐの姿勢をとります。腰を上げたり反らせたりしないことがポイント。この状態で30秒〜1分ほどキープ。
②胸の開いた清々しい印象を作る「スワンのポーズ」
広背筋を鍛えるポーズ。胸が開いて血流が良くなり、顔まわりが明るく見えて清々しい印象になります。
まず、うつ伏せに寝ます。肘を曲げて手のひらは地面につけておきます。
脇を軽く締め、手のひらで床を押すように肘を伸ばして、胸を突き出さないようにしながら、上半身を起こします。恥骨が地面から離れない程度まで起こした状態で15〜30秒ほどキープします。
③人前に出るときの姿勢作りに「胸反らし」
スピーチやレッスンなど人前に出るときに、いい姿勢作りができるエクササイズです。
後ろで手を組み、胸を開いて、肩を下げ、両手を地面に向けてグッと低く引きます。喉を広げるように顎を上げます。姿勢が良くなるとともに、空気もたっぷり吸うことができて気分も落ち着き、顔まわりの血流が良くなってはつらつとした印象になります。立ったまま簡単にできるので、毎朝仕事に取り掛かる前のルーティンにしてもいいでしょう。