ビジネスで笑顔はなぜ効果的?
「笑う門には福来る」ということわざがありますが、心理学や脳科学でも、笑顔の価値は実証されています。笑顔というものは、相手に与える印象をより明確なものにしてくれるため、一度会っただけの人から次のビジネスにつながるチャンスが得られたり、また自分自身にとっても、笑顔のときの筋肉の動きが脳にポジティブな働きをするよう司令を送ることによって、前向きな気持ちで過ごせるようになると言います。
そんな科学的な例を取り上げるまでもなく、笑顔はビジネスに多くのメリットをもたらしてくれますが、特に料理家にとって、笑顔は強力な武器。そこで、なぜ笑顔が大切なのか、その理由を小泉さんに伺いました。
笑顔の効果その1)仕事相手との人間関係が良くなる
「笑顔が得」というより「笑顔で過ごしていないと損することがあるんですよ」と小泉さん。「料理をしているとき、多くの人は集中しすぎて、思わず眉間にシワが寄ったり、口角が下がって不機嫌そうに見えたり、肩に力が入って猫背になったりする傾向にあるのですが、そのときの表情というのは、自分が思う以上に人を寄せ付けない雰囲気になってしまいます。単に集中しているだけなのに、『あの料理家さんはなんだか気難しそう』『あの先生は気軽に質問しづらい』なんて思われてしまっては、百害あって一利なしですよね。調理中は真剣な表情になったとしても、顔を上げたときに相手の目を見てニコッと出来れば、生徒さんや仕事相手の方も一気に安心します。要するに、笑顔は『この人と一緒に仕事をしたい』と思ってもらうための重要なツールなんです」。