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インスタグラムで存在感を高める方法

スキルアップ
2018年11月12日

今や、世界中の人々に使われるSNSへと成長し、中毒気味になる人も多いインスタグラムの世界。フリーで働くなら、これだけ多くの人が閲覧しているメディアを活用しない手はありません。前回の「インスタグラムビジネス活用術」に続き、今回はさらに上級者の例を引用しながら、自分のプレゼンスを高めるSNSの効果的な使い方を、SNSコンサルタントの石井リナさんに聞きました。

フィードでの格好良さと、IGTVでの生っぽさの両面が必要石井リナ

フィードと呼ばれる、いわゆるインスタグラムでの一般投稿だけでなく、StoriesやYouTubeなども同時に使っていくことをおすすめしている石井さん。多方面から自らの活動を上手に発信し続けていれば、必ずそれに注目してくれる人が現れます。
その点でぜひ学んで欲しいのが、ファッションインスタグラマーのChiara Ferragniさん(@chiaraferragni)だと言います。
「彼女はもともとブログからスタートした人ですが、今ではさまざまなSNSを使いこなしています。特にその使い分け方法に注目。インスタグラムでは綺麗なビジュアルを、Storiesではちょっとふざけた動画を、そしてYouTubeでは素顔を感じさせるカジュアルな雰囲気を大切にしています。各メディアでそれぞれ一貫性を持たせると共に、同じ人物でも、それぞれのメディアのトンマナに合わせたコミュニケーションを見せている人は、活用方法として上手いなと思いますね」
同様の観点で注目してほしいというのが、日本を拠点にする男性モデルのけみおさん(@mmkemio)。
「彼もインスタグラムだけでなく、LINE、ツイッター、YouTubeを駆使しています。インスタグラムのフィードではおしゃれな雰囲気の写真を、Twitterではフレンドリーでユニークなコメントをと、表現を変えているのが印象的ですね。それぞれのSNSのトーン&マナーを理解して、どこにいる人にどんな魅力を伝えたいかを明確にすることが大事です」と石井さん。
基本的に、インスタグラムでは美しい写真やスタイルのある人がもてはやされ、Storiesでは親近感があってユニークな表現が望まれると言います。
「フィードの格好よさだけでは魅力を感じてもらえなくなってきている一方、動画は一挙手一投足まで取り繕うことってできないですよね。生の自分が出てしまう分、自然体であっても魅力的な人が人気を得ていくのでではないでしょうか」。
特にStoriesやIGTVなどの動画では、自分自身もコンテンツとして登場し、自らの存在に親近感を覚えてもらうことが必須、と石井さんは教えてくれました。

動画では、素の姿を想像できる「リアリティ」か「わかりやすさ」を重視

石井リナ
インスタグラムのStoriesに限らず、IGTVや、最近中高生の間で爆発的な人気を得ている「TikTok」などのショート動画アプリの世界で目立つのは、歌手の青山テルマさんだといいます。「TikTok」で素の表情を“流してしまう”戦略が功を奏している、と石井さん。
「彼女は、実際に会ってもこんな感じなんじゃないかなと思わせてくれます。逆に言えば、今はそのくらいのリアリティが見えないと、強いアカウントになるのは難しいでしょうね」。
一方、ハウツー系の動画も人気だと言います。「料理はもちろん、メイクや英会話などごく簡単なハウツーを動画で紹介するスタイルが注目されています。“有益なものをわかりやすく発信する”ことも、インスタグラムに限らず、SNSでプレゼンスを高める上で重要です。インスタグラムからは話が逸れますが、最近ツイッターでは図解系が人気。言葉や写真だけでなく、絵で説明できる力、というのもSNSで求められていくでしょう」

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撮影/田上浩一 取材・文/吉野ユリ子

話を聞いた人 BLAST代表取締役社長/編集長 石井リナさん(Rina Ishii)
新卒でオプトへ入社し、Web広告のコンサルタントを経て、SNSコンサルタントとして企業のマーケティング支援に従事。初のInstagramマーケティング書籍となる「できる100の新法則Instagramマーケティング」を共同執筆するなど、デジタルプロモーションを中心にライターや、セミナー講師としても活動を広げている。その後、リアルイベントにおけるSNSプロモーションを行うSnSnap(エスエヌスナップ)にて、自身が編集長を務めるオウンドメディア「COMPASS(コンパス)」を立ち上げ、運営を行った。現在は起業し、女性向けエンパワーメント動画メディア「BLAST」の立ち上げ、運営を行う。学生時代より雑誌「ELLE girl」のラボプロジェクトにてリアルイベントの企画や運営に携わるなど、若年層マーケティングを得意とする。