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極上の黒毛和牛「炭火焼肉 ふちおか」

レストラン
2019年02月7日

焼肉は、肉をおいしく食べることに主眼を置いたシンプルな料理。単純そうに思える一方で、食材の選び方や焼き方など、さまざまな要因で味に大きく差が出るジャンルでもあります。では、その違いはどこにあるのでしょうか? オープンから1年半余りながら、すでに名店と誉れ高い人気店を訪ねました。


「劣化を防ぐために冷凍はせず、切ってすぐに提供することで、肉のうま味を逃がしません。同じ部位でも個体によって肉質は違いますし、サシ(脂)や水分の量も味と関係してくる。だから、その都度状態を見極めて、見栄えも意識しながら、最適な方法でカットしています」

余分な筋や脂肪はすべて取り除き、部位ごとにベストな厚さに切り分ける。そして、おいしさを引き出す、最低限の調味料で下味をつける。こうして、最高の状態になった肉は皿に美しく盛り付けられ、各テーブルに運ばれて行きます。

旨い肉は、その姿も美しい


お店の特長がわかる、3つの部位を教えてもらいました。まずは、余分な脂や筋をそぎ落とし、口当たりを追求したサーロイン¥3,600。赤身とサシのバランスが絶妙で、肉質はやわらか。つけダレも用意されますが、お肉の良さを邪魔しないもみダレで下味をつけたものをそのまま味わうと、繊細な肉の甘みを感じられます。

厚切りと薄切りの「タン塩盛り合わせ」¥2,400(※写真は二人前)。流通しているタンの中でわずか数パーセントという稀少な国産黒毛和牛のタンで、数量に限りがあるため、来店1週間前の予約が必須。驚くほどジューシーで、極上のタンのうま味をダイレクトに味わえます。

幻の部位とも称されるシャトーブリアンは、ヒレの中でも特に質の高い中心部分。この厚さにもかかわらず、スーッと噛み切れる至極のやわらかさ。“とろける”という形容がぴったりです。1カット¥2,800。

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撮影/大木慎太郎  取材・文/江原裕子

炭火焼肉 ふちおかの詳細情報

店名 炭火焼肉 ふちおか
電話番号 03-6804-4829
URL http://sumibiyakiniku-fuchioka.favy.jp/
住所
東京都世田谷区経堂1-5-8
ロイヤルハイツ経堂1F
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ジャンル 焼肉

シェフの紹介
渕岡弘幸(フチオカ ヒロユキ)さん
大学で情報学を学び、焼肉店でのアルバイト経験を通じて、良質な黒毛和牛を使った焼肉店の経営を志す。システムエンジニアとして6年間勤務後、東京都内の焼肉店を食べ歩き、その味に惚れ込んだ台東区三ノ輪「炭火焼 七厘」に直談判し、3カ月後に入店。同店が「炭火焼肉 なかはら」として市ヶ谷に移転リニューアル後も修業を積む。2017年5月に独立し、「なかはら」初の公認暖簾分けとして、世田谷区経堂に「炭火焼肉 ふちおか」を開業。