
初めて訪れるなら、その日の特選部位で構成されたコース¥6,800もおすすめ。サーロインを含む焼きもの6種に、前菜、サラダ、口直し、一品料理、締めのご飯ものもしくは麺で構成されています。
近年、“素材を活かす”ことが料理のキーワードになっていますが、焼肉はその手腕が最も問われる料理のひとつ。この世界に足を踏み入れてから、素材の管理や扱い方を徹底して学んできたと話す渕岡さんですが、今でもそれが一番難しいと話します。
「フレンチやイタリアンと比べると、その面では焼肉の世界は劣っているかもしれません。いい素材を手に入れられたとしても、正しい扱い方を知らないとおいしく提供できませんし、そもそも質の良い肉を仕入れるのが難しい。お寿司屋さんの世界と同じように、市場に行けば好きなものを買えるわけではなく、昔から通っていて顔なじみの人に品質の良いものを渡すというカルチャーがあります。専門店との信頼関係が重要で、私は前職での経験もあって多少は恵まれていましたが、それでも黒毛和牛のタンはオープン当初は入手できず、実績を作ってから提供できるようになった部位なんです」
世界的に黒毛和牛のおいしさが認められてきたことから需要が高まり、同時に生産者も年々減少していることから、良質な素材を入手するのがますます困難になると予想される日本の焼肉シーン。安心して通える焼肉の新名所で、黒毛和牛の本当のおいしさを堪能してください。