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marimo cafeお菓子教室

注目の料理教室
2019年07月1日

個性豊かな料理家たちが所属する「Kai House Club」。全員が料理教室を主宰する先生であり、各々のこだわりが光るレッスンを展開しています。魅力的な内容で多くの生徒が集う教室にお邪魔し、その人気の秘密をレポート。料理教室を探している人も、料理教室を主宰する先生たちにとっても、ヒントになる情報が満載です。
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作り方だけでなく、魅せ方を学べるレッスン

JR山手線駒込駅で下車し、徒歩2分。商店街沿いのビルの一室に、「marimo cafeお菓子教室」があります。大きな窓から明るい光が差し込む木を基調とした空間には、花や緑がさりげなく飾られ、まるで休日にカフェを訪れたかのような居心地のよさ。広々とした造りになっているので、ゆったりとお菓子作りに挑戦できます。教室を主宰するmarimoさんは、2015年にお菓子教室を開講。この日は初期から通っている生徒もいて、全員がそろうとたちまち賑やかな雰囲気に。雑誌や書籍、テレビ、ラジオ出演など幅広く活動するmarimoさんは、テーブルコーディネートや写真撮影にも定評があるので、そのセンスを学びたいと通っている人も多いそう。

「marimo cafeお菓子教室」で開催しているのは、洋菓子を中心としたレッスン。取材したのは上級クラスのレッスンで、この日はマドレーヌとスコーンを作ります。簡単で分かりやすいレシピと、厳選した材料を使うのがこだわりだというmarimoさん。例えば、今回のマドレーヌに使うハチミツは、「アピディス ラベンダー」という高級なもの。もちろん購入できるお店も教えてくれます。

広々とした作業台で、一人一人が技術を磨く

レシピ解説を終えると、広々とした作業台へ移動。特注だという作業台は長さ2m40㎝あり、生徒5人と先生で囲んでもゆったりとしたスペースでお菓子作りをすることができます。レッスンではまず、marimoさんがデモンストレーションで手順やポイントを細かく解説。その後、生徒一人一人が作っていくので、しっかりと技術を身に付けることができます。計量は全部済ませておいてくれるのもうれしいポイント。

まずはマドレーヌから取り掛かります。卵、グラニュー糖、ハチミツの入ったボウルにふるった粉類を合わせるとダマになりやすいそうで、「泡立て器を垂直に立て、ぐるぐる混ぜましょう」など、混ぜ方ひとつとっても丁寧に教えてくれます。「材料のバニラエッセンスが家になかったら、バニラビーンズやレモンの皮をすりおろして入れてもいいですよ」と、代用品の提案もしてくれました。

マドレーヌの生地を冷蔵庫で休ませている間に、スコーンを作っていきます。この日作るのは、プレーンと柚子ピールのスコーンをそれぞれ3個ずつ。両手ですり混ぜるようにして、粉類とバターを馴染ませていきます。「この工程を手で行うとふんわりとした生地に、フードプロセッサーを使うとザクッとした生地に仕上がります。作りたい食感で選んでくださいね」とのこと。生徒もメモを走らせます。

デモンストレーション中は真剣な表情でmarimoさんの手元に見入っていた生徒たちも、作業が始まれば笑顔がこぼれます。粉とバターを手で馴染ませたり、表面に溶き卵を塗ってスコーンを焼く準備をしたり。そんなふうに手を動かしながら出てくるのは、「前回のレッスンで…」といった会話。月に一度のレッスンを本当に楽しみに通っているということが伝わってくる、そんな和気あいあいとした雰囲気もまた、marimoさんのレッスンの持ち味なのかもしれません。

マドレーヌは「ドルチェ」という北海道産の薄力粉と、高級ハチミツを使うことで、しっとりとした口当たりに仕上げます。また、材料はもちろんですが、焼き上げるときに使う型にも先生のこだわりが光ります。「マドレーヌって焼き色がキレイにつきにくいけど、ブリキのシェル型で焼き上げると、こんがりと焼き色がつきます」。

プレーンと、柚子ピールのスコーン。マドレーヌと同じく薄力粉は「ドルチェ」を使うことで、しっとり&ふんわりとした口当たりに。きび砂糖でこっくりとした甘さを引き出し、隠し味の雪塩で味を引き締めています。柚子ピールは、今回のふんわりとした生地と相性がいいそう。柚子の代わりに、くるみ&イチジク、ドライブルーベリー、紅茶の葉を入れる場合のポイントも解説してくれました。

マドレーヌとスコーンが焼き上がったら、部屋中が甘く香ばしい香りでいっぱいになります。試食する前に、もちろん撮影タイム。「おいしそう」「かわいい」と口々に言いながら、スマートフォンはもちろん一眼レフで本格的に撮影する生徒もいました。自分が作ったお菓子の写真をお洒落に撮るのも、レッスンの楽しみとなっているようです。

さて、お待ちかねの試食。生徒が作ったお菓子はそれぞれ持ち帰り、デモンストレーションで作ったものをいただきます。marimoさんはお菓子に合う器やグラス、小物を出してきて、あっという間にお洒落なテーブルをセッティング。ここでもまた、生徒たちは「かわいい!」を連発。それぞれ、納得のゆくまで写真撮影をしていきます。お菓子を作って終わりではなく、テーブルコーディネートのポイントや写真撮影のテクニックなど、先生のセンスを吸収できるところが人気の理由のよう。また、レッスン後には参加者に復習動画を配信してくれるので、自宅で作る時に役立ちます。

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撮影/井上美野 取材・文/松尾友喜

教室主宰者紹介
marimoさん
お菓子研究家、製菓衛生師。株式会社マリモカフェ代表取締役。大学卒業後、大手印刷会社に勤務しながら国際製菓専門学校の通信教育課程で製菓を学ぶ。その後複数のお菓子教室に通い、2015年に独立。お菓子教室を主宰するほか、雑誌や書籍、テレビ、ラジオ出演、企業向けレシピ開発など幅広く活躍している。

SCHOOL INFORMATION
名称:marimo cafeお菓子教室
エリア:東京都豊島区(駒込)
特徴:洋菓子を中心に、入門クラスと上級クラスを開催。デモンストレーションの後、同じものを一人一人が仕上げていくという流れで、じっくりとお菓子作りを学ぶことができる。レッスン後には復習動画の配信も。お菓子に合わせたテーブルコーディネートと、写真撮影のアドバイスも生徒から好評だ。定員5名。5カ月コースと単発を選べる。受講希望者はホームページからお問い合わせを。場所を問わず受講できる通信講座もあり。
URL:https://www.marimo-cafe.com/