特集記事

イタリア人直伝の郷土料理レッスン

注目の料理教室
2018年06月21日

料理教室を主宰する先生たちがメンバーの「Kai House Club」には、さまざまな個性を持つ料理家たちが所属しています。毎月一人の先生にスポットを当て、教えている料理のことやレッスン形式などについて、詳しく話をお聞きします。

この日の前菜は、ワインとの相性が良く、モバイルにも向いているのでおもたせにもぴったりなおつまみがずらり! (写真・左下皿/左から時計回りに)しっかり焼いたパンに具材をのせた「あさりとムール貝のクロストーネ」。南イタリアの伝統的な固焼きパン「タラッリ」(写真・右下共に)。ケッパー、松の実、レーズンで甘みを加えた「シチリア風 菜の花の蒸し煮」。(写真・上)ショートパスタとゆで卵を加えたイタリア版オムレツの「ゆで卵入り フリッタータ」。

素材の組み合わせで生まれる美しい色彩


北イタリア・ピエモンテの郷土料理、玉ねぎのサルシッチャの詰めものをアレンジした「新玉ねぎの詰めもの」。新玉ねぎの瑞々しさとの相性を考え抜いた詰めもののおかげで、ずっしりと重みのあるオリジナルバージョンと比べて、うま味はしっかりあるのに軽やかな食べ応えです。

ベースのピンクに、ピスタチオのアクセントが効いたおしゃれな「いちごのリゾット」。イタリアでは、パスタやリゾットにフルーツを使うのは一般的だそう。味を左右するブロード(だし)は玉ねぎとにんじんで。いちごの爽やかな酸味を活かすために、通常のリゾットで使われるチーズ、バター、生クリームの代わりに、プレーンヨーグルトで仕上げます。

先生はどんな人?

料理留学でのイタリア滞在以来、定期的にイタリアを訪れては知識や経験を増やしていき、現地で覚えた味をリアルに伝え続ける山内さん。イタリア料理家として自らの名前で活動する傍ら、プロの料理人たちのサポートを行うこともあり、企業やメディアはもちろん、同業者たちからの信頼も厚い先生です。

生徒の声

  • 「山内先生はイタリアが大好きで、イタリア料理を愛していて、さまざまな地方のお料理についても造詣が深い。毎回それを惜しみなく教えていただけるのが何よりうれしいですし、引き出しが多いので何度通っても新しいことが学べるので飽きません。期待以上の内容で大満足です」(山本由美子さん)
  • 「先生の料理は、旬の食材を使った素材の味を生かすものが多く、家族や友人などに食べさせたくなります。手に入りやすい食材や調味料を使っていて、再現しやすいのもポイント。レシピは家庭料理や地方料理が中心なのですが、自分が想像していたイタリア料理とは違うのが新鮮で、おもてなしのシーンなどでお出しするととても喜ばれます」(アンダーウッド小百合さん)
  • 「1つのお料理から、イタリアの文化や歴史まで説明してくださるのが魅力です。私自身もパン作りを教えているのですが、山内先生はレッスンの段取りや教え方、話す内容も素晴らしく、参考にさせていただいています」(永野有希子さん)
  • 「イタリアのマンマがちゃっちゃっと作るような家庭料理がたまらなくおいしいです。また、習った手打ちパスタを人が集まるような場所で一緒に作ると、すごく楽しくて、みんな喜んでくれます。習ったことが話題提供やコミュニケーションツールにもなるんですね」(島倉由佳さん)
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撮影/井上美野 取材・文/江原裕子

教室主宰者紹介
山内千夏(ヤマノウチ チナツ)さん
料理家。大学で食物学を専攻し、管理栄養士免許を取得。製菓メーカーにて商品企画に携わった後、イタリアへ料理留学。帰国後、大手料理教室勤務や企業のメニュー開発担当を経て、料理家に。企業や雑誌・ウェブ等へのレシピ提供のほか、自宅にてイタリア家庭料理のレッスンを行っている。著書に「トルタ・サラータ」「カルパッチョ!」(共に文化出版局)がある。

SCHOOL INFORMATION
名称: Mille Piatti (ミッレ ピアッティ)
エリア: 神奈川県 藤沢市
特徴: 家庭に伝わる郷土料理を中心とした、イタリア料理の魅力を総合的に伝えるレッスン。3~4名のセミプライベート形式で、現在はグループ単位で申し込むか、既存のグループの空席待ちのいずれかでの受講受付となっている。レッスンのテーマは月替わりで、季節の食材が入手できる限りは、レッスンテーマのリクエストも可能。
URL: http://www.instagram.com/cinatsu/