“薬膳”のイメージを覆す、簡単で美味しい和食薬膳
神奈川県の戸塚駅から徒歩6分のところにある、「和食薬膳料理教室 健康ごはん塾」。スタジオとして使用しているマンションの一室で、主宰者のちゅうがんじみゆきさんが笑顔で出迎えてくれました。
取材にお伺いした6月は、コロナ禍により3ヶ月ぶりの開講。通常は定員6人までのところを、現在はマンツーマンか2名のペアレッスンのみというイレギュラーな形で開催されています。「生徒さんから不安の声もあったため、少人数、試食もなしという形式にしました」とちゅうがんじさん。
大きな窓から光がいっぱいに差し込む明るい雰囲気の中、まずは座学からスタート。普段のレッスンでは、一汁三菜+デザートという構成ですが、今月は、お持ち帰りできる常備菜を10品作ります。“元気に暮らす未来のための食養生”をテーマに、新型コロナウイルスに負けない免疫力を高める食事法を教えてくれました。「自分の免疫力を上げておくことが、最大の予防につながります」と、積極的に食べたい食材や、逆に避けた方がいい調味料など、薬膳に基づいた確かな知識をしっかりと伝えてくれました。
食材は、“地産地消”をモットーに、地元産の新鮮なものを中心に使用します。薬膳というと「特別な材料が必要なのでは?」と身構えがちですが、どこのスーパーでも手に入りやすい身近な食材や調味料で作れるので、自宅でも再現しやすいのが特徴です。
続いては、大きな作業台があるキッチンで、実習のスタートです。感染予防対策として、調理中は手袋をして作業していきます。生徒さんたちで、野菜を切ったり調味料を計ったり、ちゅうがんじさんの的確な指示のもと、スムーズに進行していきます。「包丁の扱い方が不慣れな方は、きちんと基礎から教えていきます。自己流のクセがない分、上達しやすいですよ」と、初心者にもきめ細かいサポートがあるので安心ですね。
こちらはおなじみの「レバー煮」ですが、黒木耳を加えることで免疫力を高めてくれます。ちゅうがんじさんが教えてくれる薬膳料理は、毎日食べる食卓のごはんを基本に、日々の健康を守ってくれるのが魅力的です。
てきぱきと手を動かしながら、1時間30分弱で9品のおかずが完成しました。今回は試食なしなので、各自で保存袋に詰めてお持ち帰りします。
10品目の「玄米甘酒スムージー」を、最後にちゅうがんじさんが作ってくれました。「試食がないので、みなさんお腹が空きますよね。自家製の玄米甘酒で作ったスムージーですが、腹持ちがいいので、お昼がわりに飲んでください」と、ちゅうがんじさん。細やかな心配りが嬉しいですね。