
同じような特性をもつ異業種のHPを参考にする
個人HPの作成のコツやメリットをいろいろ紹介しましたが、自分にとって必要な要素が何なのかまだはっきりしないという人には、他のHPを参考にするのがおすすめだそう。
「他の料理家のHPも参考になるかと思いますが、盗用っぽくて気が引けますよね。そんなときに参考にするなら異業種がおすすめ。例えば出張ケータリングなどを中心に活動している料理家であれば、マッサージサロンやネイルサロン、占い師やフォトグラファー、パーソナルトレーナーなど、個人事業主が多い異業種のサイト構造を参考にしてみるとさまざまなヒントが隠れています。また、料理教室を中心に主宰しているなら、英会話教室やテニススクールなどのスクールビジネスのHPの体験入学紹介や誘導システムがどうなっているかをチェックしてみるのもいいでしょう。小さな宿やクリニックなどのサイトにも、参考になる例があるのではないでしょうか。自分が日常的にサイトを検索する際に、“今、自分はどんな情報を探しているか”、“どんな動線で画面を開いているか”、“使いやすく見やすいサイトにはどんな特徴があるか”などを意識して見るようにして、具体的にメモしていくと、自分が目指す方向が見えてくるのではないでしょうか」
自作で無料? HP作成会社に依頼する? それぞれのメリットとデメリット
さて、HPの方向性が固まったところで、いざ開設となった時に「どうやって」作るかも重要な問題。
「Web制作会社に外注する方法、ホームページ作成ツールを使って作る方法、HTMLやCSSなどを使ってゼロから作る方法とさまざまな方法があります。無料ツールを使ったり自分で作るということであればコスト的な負担はありませんが、無料ツールの場合はもともとのフォーマットにある程度合わせる必要があるので、自分のイメージするデザインにフィットするツールを選ぶ必要があります。またゼロから自分で作るにはある程度のデジタル知識が必要です」
外注する場合なら、初期コストとランニング(運営)コスト、そして運用方法がポイントになると谷口さんはいいます。
「まず導入時に制作コストがかかります。20万円〜60万円くらいと差があると思いますが、これは主にどんな機能を搭載するかで変わってくるでしょう。かなり凝ったデザインを考えているなら、企画費や制作費はさらに高額になります」。
そして大切なのが日々の運用。
「アップデート(更新)を自分で出来るようにするのか、更新も制作会社に依頼するかによって、手間も経費もかなり変わってきます。自分でアップデートできないシステムの場合だと、運用面でわずらわしさを感じたり、なんとなく面倒になって更新が滞るかもしれません」。
もし外注をするなら、まずは内容を固めてから数社に見積もりをとって比較すること、先々のことを考えて、ある程度流動性のあるサイトにしておくことがおすすめだと谷口さん。「ヴィジョンがなかなか固まらないうちに外注をするのは避けたほうがいいでしょう。それなら一度無料ツールで作ってみて、自分に必要な機能が何なのか、実際に運用しながら考えてみるのも手ですね」