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Twitterのビジネス活用術

スキルアップ
2018年05月14日
今の時代、ビジネスで成功するうえでSNSは無視することのできないツールです。情報発信に、情報収集に、ブランディングにと、幅広く活用できるこの道具をうまく活用していきましょう。 SNSを通じた料理画像の投稿でファンを獲得し、Instagramフォロワー25万人以上をもつ料理家のHIGUCCINIさんに、成功の秘訣を伺うこのデジタル講座。3回目は、Twitter(ツイッター)のページ作成方法から、ビジネスでの効果的な活用方法について紹介します。

HIGUCCINIさんが考える、Twitterの特徴とは?

最初にTwitterの機能の特徴として、「匿名性」「文字数」「リツイート」を挙げました。これはどのような意味があるのでしょうか。「TwitterはInstagramと同様に匿名性が高いメディアですが、文字が中心だということもあり、Instagram以上に相手がどんな人なのかわからない、より匿名性が高いメディアと言えます」とHIGUCCINIさんは言います。
「ほかのSNSに比べても投稿数が多く、またリツイートしかしない人もいるので、あまりフォロワーの属性に神経質にならなくてもいいと思います。Instagramに比べて男性が多い傾向があるので、もし料理を仕事にしている人がInstagramとの差をつけた展開にしたいと思うなら、男性の嗅覚や好奇心に響くことを考え、オシャレやヘルシーさよりも“うまそうなもの”を投稿するのがいいのではないでしょうか」

若い女性層も、Twitterでは実は狙い目


Facebookと比べ、Twitterの利用者は若年層が多いという傾向があります。10代〜20代ではFacebook、InstagramよりもTwitterを利用している人が圧倒的に多いという調査結果も。また10〜20代はSNSに費やす時間数そのものが他の世代に比べて圧倒的に多く、女性に特にその傾向が強いというデータもあるので、学生や料理初心者などの若い女性をターゲットにしている料理教室なら、Twitterでのビジネスとしての情報発信は効果的と言えるでしょう。

140文字の文字数制限をどう生かす?

140文字という文字数制限があるのがTwitterの顕著な特徴。その結果「短くてインパクトのある情報」を「どんどん流す」という文化が定着し、「即時性」「トレンド性」「直感性」ということが重視されるメディアになりました。読む人もそういった「パッとわかる情報」を求めているといえます。
「何が求められているか、すぐにはわからないかもしれませんが、Twitterでは頻繁に投稿することが嫌われない文化があるので、どんどん投稿数を増やして、トライアンドエラーを行ってみることが大事」とHIGUCCINIさん。「例えば、少し前に僕が提案した、はんぺんで簡単に作れる骨型のおでんだね“はんぺんボーン”は、ほとんどTwitterだけで人気に火がつきました。ビジュアルもほめていただけたのですがもう一つ、Twitterで盛り上がりそうな“言葉探し”も大事な要素かもしれませんね」

「なう=今」、世の中で起こっていることがわかる

今何をしているかを伝える流行語、「◯◯なう」を生み出したのもTwitter。その「即時性」という特徴から、Twitterはトレンドを読むメディアとしても活用できる、とHIGUCCINIさんは言います。
「SNSで今日はどんなテーマの投稿をしようかと迷った時、Twitterのタイムラインを眺めていれば、ニュースやトレンドのキーワードが目に入ってくると思います。 “巷の情報”とのつながりが強いSNSなので、情報収集のツールとして使うのもいいでしょう。また情報発信の観点では、テレビとの親和性がとても高いので、テレビ番組の情報とうまく絡められると、いわゆる“バズる”(SNS上で一気に話題になる)チャンスがグッと上がるのではないでしょうか。例えばNHKの大河ドラマ「西郷どん」の番組放映直後に、「番組に出てきた鹿児島料理を現代風にアレンジして作ってみました」などと自作料理をアップすれば、これまでリーチできていなかった層にも一気にフォロワーが増える可能性があります」

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撮影/神林環(HIGUCCINIさん)、UNSPLASH(イメージ) 取材・文/吉野ユリ子