優しいおいしさがじんわり広がる、滋味豊かなスープ
ユニークな発想で数々の魅力的なレシピを生み出してきたフードプランナーの桑折敦子さんに教わる、おいしくて、体にもよい“食べるスープ”を特集しています。長い梅雨に続く厳しい暑さを迎える夏を乗り越えるにあたり、夏バテや熱中症対策におすすめのメニューとして、日本よりも気温の高いベトナムの食卓からヒントを得たスープを作ってみましょう。
今回教えてもらうのは、「山芋と干し海老のベトナム風スープ」。ベトナムでは、体調が優れないときに山芋のスープを飲む習慣があるといいます。山芋は滋養強壮によい野菜として知られていますが、すりおろした山芋のねばりが胃の粘膜を守り、消化にもよいので、日本のおかゆのように食べられている地域もあるそうです。
そこに、良質なたんぱく質とビタミンB1を含む豚ひき肉や、干し海老のうま味を加えれば、栄養もおいしさも完璧! 暑さ対策はもちろんのこと、体を内臓から温めて体調を整えてくれるスープは、クーラーで冷え切った体にもおすすめです。
戻して刻んだ干し海老は、弱火でじっくり炒めます。十分に香りが出てから、豚ひき肉を加えるようにしましょう
すりおろした山芋をたっぷり加え、ニョクマムで味を調えます。ベトナムの魚醤であるニョクマムを使うのがおすすめですが、なければタイの魚醤・ナンプラーで代用しましょう。