
「昔ながらのイタリア料理がいいとおっしゃる方ももちろんいるのですが、日本料理同様、伝統料理だって時代に合わせて変化します。食べ方だって、今のライフスタイルに合うものがあるはず。簡単で知っていると楽しくなる、そんな食材の勉強が出来ると、料理に対するモチベーションは上がると思うんです」と吉沼さん。
探究心を心ゆくまで満たしたい人たちで、今日もレッスンは大盛況のうちに終わりました。
身近な食材があっという間に極上調味料に変身!
ジェノベーゼにトマト、オイル……と、イタリア料理では基本のソースをマスターすれば、おのずとアレンジ自在な調理法が身に付くことが多いもの。そのため、吉沼さんは作り置きできるソースや常備菜なども多くレッスンに取り入れ、部分的にも真似しやすい内容となるよう、伝えています。
シンプルな食材で作るレストランのような一皿
この日のレッスンで称賛を浴びたのが、簡単に作れてとびきりおいしい、ミニトマトのソースと、それを使ったパスタ。パスタにはブッラータチーズをつぶしただけの、ダイナミックで印象的な仕掛けをプラスして。ミニトマトは面倒でも湯むきすることで、グレードアップした味わいになるなど、細かい技も伝えます。
一度身につければ一生役立つ料理の知恵
この日、もうひとつレッスンの核となったのが、旬の牡蠣をフリットにしたサラダ仕立ての前菜。特に、シンプルながらサクサク・カリカリ・フワフワの3つの要素を満たすフリットの作り方は生徒も興味津々で、吉沼さんはプロの勘や経験に頼るのではなく「誰でも絶対に失敗なく作れる方法」を、自身で10回以上も試作し、レシピに仕上げた力作です。
先生はどんな人?
先生の吉沼弓美子さんは、平日は毎日のように自宅アトリエで料理を教える日々を送り、週末には「現場の空気を忘れないようにするために」と、都内にある人気イタリアンレストランに勤務し、現役ソムリエとして活躍しています。もちろん、ソムリエとしての知識もレッスンでは惜しみなく伝えているそう。