簡単で見栄えよければパーフェクト
今日の3品が仕上がりました。ひと皿めは尾田さんが盛りつけ、あとは生徒さんたちが担当します。みなさんでテーブルを囲み、ワインを抜栓して尾田さんがサーブします。和やかに談笑しながらお酒とともにいただくのが、この教室ならではのスタイルです。「もっとオリーブオイルをかけたいなと思ったら、ご自分で“追いオイル”してくださいね」の尾田さんにかけ声に、生徒さんたちも嬉しそうにボトルに手がのびます。
食後にもう一品、デザートを振る舞ってくれました。アボカドにライムの果汁を合わせてペーストにし、クラッカーにのせてグラニュー糖をかけます。仕上げにすりおろしたライムの皮もふりかけます。合わせるのは、3種の品種を使った、バランスのよいスペイン産「クパージュ」のオイル。「今回のように甘いクラッカーを使えばスイーツに、全粒粉のクラッカーに変えればワインの前菜にもぴったりです」(尾田さん)
尾田さんのキッチンには普段から最低3種類のオリーブオイルが常備されているといいます。「できれば、タイプの違う種類のオリーブオイルを2本揃えておくことをおすすめします。食に関して一歩踏み込んだレシピが作れると思いますよ」とは好奇心旺盛な尾田さんらしいアドバイス。尾田さんがレッスンで大切にしているのは「私だったらこれを知りたいな」と思うリアリティのある内容にすることだそうです。「イタリアではオリーブオイルを様々なレシピに使っていました。日本人にとっての醤油のように、とても馴染みのある存在なんです。家で作る料理って、手軽で簡単なことはもちろん大事ですが、やっぱり、褒めてもらいたいでしょう(笑)? 見た目の満足度も上げられるように、工夫してお教えしています」
撮影/名和真紀子