
先生はどんな人?
2012年にオープンした「家庭料理教室 ミュールミル」。口コミで人気が広がり、最近はインスタを見て申し込みされる方も増えているそうです。教室をオープンするまでの道のりをお伺いしました。
「小学生の頃から母親とキッチンに立って、お料理を作っていたんです。どんどん料理が楽しくなって、高学年になると地域の料理教室に通い始めるほど。母が働いていたこともあって、高校生になるとご飯は私が作るようになっていました。お花見のときには、友人にお弁当を作って行ったり、おもてなしもするようになって、料理にますます夢中になっていましたね。卒業後は、料理と全然関係ない世界で9時から17時まで働いて、安定した生活ではありました。でも食への熱意は冷めることなく、40歳になってふとこのままでいいのかな?と思うように。そんなとき叔母が、“料理を仕事にしなさいよ”と肩を押してくれたんです」
大手料理教室のスタッフとして2年半働いたのち、2012年に独立。料理教室の講師を辞めて、1ヶ月でスタートしました。
「不安よりも楽しい気持ちが優っていたと思います。当時はSNSもなかったのですが、生徒さんは口コミでのご紹介がほとんどでした。私はどこかで修行した経験もないので、レシピは引き算で、スーパーで買える食材を使って、いかに美味しさを損なうことなく簡略化できるかを目指しています。特別な料理は外食すればいいし、毎日食べる家庭料理のヒントをお伝えしていきたいと思っています」
他にはないユニークなサービスは、家族がいる女性に人気だそう。
「レッスン代にプラス1500円で、ゲストのための料理も作っています。レッスンには参加しないけれど、料理が完成した頃、たとえば旦那さんに、料理だけ食べにきてもらうというシステムです。自分は料理教室で食べているからお腹いっぱいだけど、帰宅してから家族のご飯を作るのが億劫だなという主婦の方に好評です。もし苦手な食材があれば、他の食材に変更して対応しますので、初めての方もぜひいらしてください」