
使用している調味料も、フランスの岩塩やオーガニックのオリーブオイルなど、厳選されたものばかり。レッスンの途中で生徒さんには味見をしてもらって舌に記憶させるのも、料理上手への近道なのだとか。
メインの肉料理は、荒井さんのお手本を見ながら、1人ひとつずつ凧糸で巻いて成形していきます。肉をやわらかく仕上げる下処理法や、使用しているタプナードソースの使い方など、知っておくと応用が効くテクニックも惜しみなくシェアしてくれます。
完成後はお楽しみの試食タイムへ。テーブルセッティングを生徒みなさんで行っていると、先生からのサービスで、「ビーツとカッテージチーズのサラダ」、「生ハムとチーズ」のプレートなど、レシピ以外のメニューが次々と登場! その後は荒井さんがレストランさながら、前菜、メイン、デザートと一皿ずつサーブしてくれます。 生徒さんたちはワイン片手に料理を堪能し、1時間半近く、ゆったりと寛ぎながら試食タイムを楽しみました。
左は「プロヴァンス風タコとトマトのマリネ ソースピストゥ」と「えんどう豆のポタージュとオリーブのマリネ(レシピ以外)」、中央は「豚フィレ肉のファルスィ プロヴァンサル」と「そば粉パスタのグラタン(レシピ以外)」、右は「ブラマンジェ〜ラヴェンダーの香り〜チェリーコンポート添え」。どのメニューも絶対に作りたくなるほど絶品! 手前のサシェは先生からのプレゼントで、フランスの布で作った小袋にラベンダーが入っています。
先生はどんな人?
大学時代に行ったフランスへのワイン畑でのアルバイトがきっかけで、料理の道へ歩むことになった荒井さん。
「ちょうどそのとき、近所のレストランのシェフがバカンスでワイン畑に遊びに来ていて、料理をふるまってくれたんです。このとき食べた家庭的なフランス料理がとっても美味しくて、衝撃を受けたんですよ。今思えば、子どもの頃からお友達に料理を作ってあげたり、レシピノートを作ったりしていたなと思い出すので、もともと料理に興味があったんだと思います」
フランスのポールボキューズリヨン校での研修や、地元・奈良や東京のフレンチレストランやカフェなどで経験を重ね、シェフとしてお客さんに料理を提供する楽しさに充実した日々を送っていましたが、出産を機に料理教室で教えるようになったそうです。
「私はフランスが大好きで、やっぱり作るのも大好き。そんな気持ちを少しでもわかち合いたいという気持ちと、日頃の忙しさをリフレッシュしてもらいたいという気持ちで教室を行っています。心を込めて料理をするとストレス発散にもなると思います。お子さんが小さい方は、レシピ通りに作るのは大変かもしれませんが、アレンジをお伝えし、レッスン後に補足メールをご案内しています。以前は毎年のように、主人の故郷であるフランスに、家族で旅をしていました。現地のさまざまな料理や食材を学び、それを生徒さんにお伝えするのは楽しみのひとつでしたね。なかなか現地へ行くことは叶いませんが、生徒さんにはレッスンで、フランスに行った気分を味わっていただきたいなと思っています」