
ビジネスメールの基本マナーは「短く、シンプル、平易な言葉」
それでは、具体的なビジネスメールの書き方について考えてみましょう。
家族や友人以外の人とやりとりをする場合、もしくはギャランティや責任が発生する案件でやりとりする場合のメールは、すべて「ビジネスメール」と呼ばれるものです。
相手が著名人だろうが年下の新米だろうが、高報酬の仕事でも無報酬のボランティアでも、書き方や文章の温度感はなるべく冷静に、一定のスタンスを保つのがおすすめです。相手や案件の重要さによって文調がコロコロと変わるようでは、いつまでたってもビジネスメールに慣れることができず、相手からも信用されません。
ビジネス書やインターネットを検索すれば、お手本となるものは山ほど見つかります。用例が多すぎて、逆に自分に合ったビジネスメールやマナーがいまいちよくわからないという人なら、身近にいるビジネスで尊敬できる先輩がどんなメールのやり取りをしているか、見せてもらうのがおすすめ。徐々に、通りいっぺんのビジネスメールではなく、クールな中にも個性をきちんと表現できる書き方が感じられるようになるはずです。
「To」「CC」「BCC」ってどんな違いがある?
一般的なメールにはたいてい「To」「CC」「BCC」という便利な機能があります。新規のビジネスメールを書くとき、宛名欄を探せばこれらのアイコンがあるのでチェックしてみてください。
「To」は文字通り宛先人のことで、今から書くメールの内容を最も伝えたい人のメールアドレスを入れます。宛先人の他に、「あの人にもこのメールの内容を伝えておきたい」と思ったら、その人のアドレスは「CC」欄に。「カーボンコピー」の略で、「情報を共有してください」という意思表示となります。ただし、「CC」欄に複数名のアドレスを入れる場合、メールアドレスが先方同士でも開示状態になるので、相手が知人同士でない場合は無断でメールアドレスが明かされたことになるので気を付けて。一人ずつ送るのが正解です。
では「BCC」は? これは「ブラインドカーボンコピー」の略で、「CC」と似ているものの、「BCC」の宛先のアドレスは、他の「To」や「CC」に入れた人たちからは見えません。要するに「他の人には伝えませんが、あなたも内容を把握しておいてください」という意味があります。
「こんな機能、私にはあまり関係なさそうだわ」と思うかもしれませんが、意外に便利。例えば、料理教室でイベントの開催が決まったとき、なるべく多くの生徒に知らせて来てもらいたいと思うこと、ありませんか。そういう時に役立つのがこれらなのです。
来てもらいたいけれど全員が繋がっているわけではない生徒たちのアドレスはすべて「BCC」に入れてみてください。一人一人に届くメールには他の生徒のアドレスは記載されることなく、1回のメール送信でたくさんの人に同じ内容を伝えられます。