特集記事

Instagramのビジネス活用術

スキルアップ
2018年04月1日
SNSは、今やビジネスに欠かせない強力な集客ツール。料理家の皆さんにとっても、集客のみならず情報収集に、ブランディングに、そして生徒の皆さんとのコミュニケーションにと、無限の可能性があります。そんなSNSを通した料理の発信でファンを獲得し、Instagramフォロワー25万人以上をもつ料理家のHIGUCCINIさんに、成功の秘訣を伺ったこの講座。第1回は、Instagram(インスタグラム)の使い方を紹介します。

「主に日々のお料理写真を投稿してます。餃子比率高め。著書『野菜のだしの12ヶ月レシピ』『EVERYDAY SALADS』ほか。愛猫はブリティッシュショートヘアのボナ♀」(※2018年3月現在。編集部注)
「このアカウントには料理の写真が並びますよ、特に餃子が多いですよ」、ということを端的に伝え、著書や連載があれば記載することで信用材料にもしています。また写真に変化をつけるのに効果的な猫についても(HIGUCCINIさんは当初、愛猫を入れるかどうかについて迷ったそうですが)プロフィールで触れておくことで、違和感なく読み手にその存在を受け入れてもらえるのです。

「#(ハッシュタグ)」を有効活用すること

Facebookの「シェア」機能やTwitterの「リツイート」機能と違い、良い投稿だと読み手が思っても、それを共有拡散する機能をあえて設けていないのがInstagramの特徴(2018年3月時点)。その代わり、「#(ハッシュタグ)」を使用する人が多い傾向があります。
これに似ているものとして挙げられるのは、Googleのワード検索機能。市井の人々というのは、圧倒的に気になるキーワードで検索して、そこから特定の記事や個人の投稿に行きつく人も多い、ということです。ひとつの投稿にいくつでもハッシュタグをつけられるので、「こんな単語が気になっている人に読んでほしい」と思うワードをいくつもつけることができます。HIGUCCINIさんが教えてくれた「旬の社会情勢やイベントと絡めた記事を書く」という手法にも、このハッシュタグ機能がとても役立ちます。

サムネイルを意識したビジュアル作り

Instagramは写真優位のSNSであるところが、FacebookやTwitterとの大きな違い。「1枚1枚の写真のクオリティにこだわるべき、というのはもちろんのこと、プロフィールページで自分の写真が並んでいる状態も意識するべき、」とHIGUCCINIさんは言います。
「散らかった部屋やなんとなく撮った写真というのはもちろんNG。できればスマホなどで撮った写真でなく、きちんと一眼レフカメラなどで撮影した、“おっ”と思わせる写真を投稿してほしいと思います。そのうえで、大抵の人は一枚の写真の中にいろんな要素を盛り込もうとしすぎる傾向があります。でもフォロワーになってくれる人の多くは、まずプロフィールページに飛んでサムネイルやプロフィール文を読み、フォローするかどうかを判断しますよね。なので、画像をアップする際には、必ず自身のサムネイル画面に並ぶ3×3枚の写真群をイメージしてほしいんです。1枚1枚の写真が美しいか、語るべき要素が過剰ではないかは重要ですが、並んだ時の統一感や美しさはもっと重要。ときには余白をとって肩の力を抜いて見られるようにするなど、雑誌を編集するような意識でサムネイル画面を構成してほしいと思います」。
さらには「一度投稿した写真でも、のちにバランスを見て削除することもよくある、」とHIGUCCINIさん。そのくらい、サムネイルはこだわるべき要素なのです。
「写真の角度、スタイリング、撮り方などについても常に最新のトレンドをチェックして、旬のスタイルで魅せる努力は必要です」(HIGUCCINIさん)。

写真だけでなく動画も活用する

1 2 3 4 5

撮影/神林環 取材・文/吉野ユリ子