プロの逸品 ナムプリック・カピ

プロのレシピ

料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。Kai House Club会員でもある先生方が考案する、教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。

一度食べれば虜になる! タイ版おふくろの味的ディップ

「お店で食べるタイ料理よりも美味しい!」と教室の生徒から大絶賛のタイ料理教室を主宰する有竹智子さん。今回は、タイ人の中でも大人気の唐辛子をベースに使うディップ、「ナムプリック・カピ」を教わりました。

「日本ではあまりなじみのないタイ料理ですが、タイ人にとっては、日本でいうところの味噌汁的な存在。現地の店では必ずある料理と言ってもいいくらいメジャーな料理です。オキアミを発酵させたエビのペースト、カピだけでなく、干しエビも入るので、エビの風味がたっぷり! これに、ナンプラー、レモン、唐辛子が入ることで、タイ料理で大切な三味である、塩味・酸味・辛みのバランスがよい味になります」

作り方のポイントはありますか?

「干物は冷凍した状態のまま揚げることで、形崩れなくキレイに揚げられます。そしてナムプリック・カピに入れるレモン汁は、ぜひフレッシュなものを用意してください。まったく風味が違ってきます!
ゆで野菜にかけたココナッツミルクは、油分でコーティングすることで胃への負担を軽減する役割があるので、ぜひ作ってみてくださいね。また、カピは、独特な臭いが強く、扱いづらいように思われるかもしれませんが、あぶることで香ばしさが増し、エビのうま味が凝縮したような味になるのでご安心を。」

たしかに、エビの風味が口いっぱいに広がり、塩気と酸味、追いかけてくる辛さと味覚を次々と刺激してくる初めての味わいに感激必至!

「初めて食べた人はたいてい、すごく美味しいけどこれ何?って反応なんですよね。なんといっても嬉しいのが、このディップをつければ野菜が驚くほどたくさん食べられるところ。私もナムプリック・カピがあれば、山盛りの野菜をいつも平らげてしまいます。起爆剤になるので食欲が増進しますが、デトックス効果が高いのか、たくさん食べても翌朝は体重が減っているんです(笑)。日本ではまだまだなじみのないナムプリックですが、この機会にぜひお試しください」

ただ辛いだけではなく、発酵調味料が醸し出すエビの旨みや、目が覚めるような唐辛子の辛さ、レモンの爽やかな香りなどが絡み合い、複雑で奥行きのある味わいを生むナムプリック・カピ。野菜の甘みや魚のうまみを引き立ててくれる、タイ料理の魅力をぎゅっと凝縮したような一品です。

2020年08月18日
レシピ作成 有竹智子さん
調理時間 150分 ※内準備時間60分

材料4人分

ナムプリック カピ

赤プリッキーヌ(タイの赤唐辛子など)

4~5本

カピ(オキアミを発酵させた海老のペースト)

40g

ニンニク

20g

干しエビ

16g(大さじ山盛り1くらい)

ココナッツシュガー(ペーストタイプ)※ない場合は、きび砂糖で代用可(その際分量は調整ください)

70g

レモン汁

90ml

ナンプラー

大さじ2

あれば、マクアプアン 

ひと握り

付け合わせ・ココナッツかけゆで野菜

キャベツ

150g

にんじん(撮影では波形の飾り切り)

1本

オクラ

1袋

小松菜

1袋

さやいんげん

1/2~1袋

カリフラワー

1/2個

ヤングコーン

4本

ココナッツミルク

250g

上新粉  ※ない場合は、片栗粉で代用可

小さじ1強 ※ない場合は、片栗粉で代用可

グラニュー糖

小さじ2

小さじ1/2

付け合わせ・揚げ魚

アジの干物(冷凍)

2尾

揚げ油

適量

付け合わせ・揚げ野菜

なす

1~2本

2個

揚げ油

適量

付け合わせ・生野菜

きゅうり

1~2本

あれば、マクアプロ(タイのなす、ピンポンなすび)

適量

作り方

準備

1.

カピはアルミホイルで包んで、オーブントースター(1000Wで15〜20分が目安)またはフライパンで、周りがふわっと膨らんで表面に火が通るまで温める。その後、ホイルを開けて粗熱をとっておく。

2.

干しエビは水でさっと洗って、水気を軽くきっておく。

ナムプリック・カピを作る

1.

干しエビは、細かくなるまでクロック(なければ、フードプロセッサーで代用可能)で叩き、器に取り出しておく。

2.

温めたカピとニンニクをクロックで叩き、細かくなったらプリッキーヌを加えてさらに叩きつぶす。

3.

2に1のココナッツシュガーをしっかり溶かしてから、あればマクアプアンを入れて軽くつぶす。

付け合わせ(ココナッツかけゆで野菜)を作る

1.

鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらキャベツを入れる。柔らかくなったら、水にとって粗熱をとり、ざるに上げる。水気をよくきって、食べやすい大きさに折りたたむ。

2.

1の鍋で、ヤングコーン、小房に分けたカリフラワー、小松菜、さやいんげん、一口大に切ったにんじん、オクラの順に歯ごたえを残すように茹で、それぞれ水にとって粗熱をとり、ざるに上げる。ヤングコーンは半分に、さやいんげんとオクラは、一口大に切る。

3.

ココナッツミルク少量と上新粉を混ぜ、残りのココナッツミルクとともに小鍋に入れ、塩、砂糖を加えて混ぜ合わせる。

4.

3を弱めの中火にかけ、ココナッツミルクが沸騰して少しとろみがつくまで火にかける。

5.

1と2のゆで野菜を皿に盛り付け、4のココナッツミルクをかける。

付け合わせ(揚げ魚、揚げ野菜、生野菜)を作る

1.

なすは4~5㎜の斜め薄切りする。溶きほぐした卵にからめ、190℃の揚げ油で色よく揚げる。香ばしくなったら、バットにあげる。

2.

干物は、凍ったまま皮目を下にして、170℃の揚げ油に入れ、皮目が香ばしく色付いて来たらひっくり返し、両面色よく揚げる。カリッとしてきたら、バットにあげる。

3.

きゅうりは一口大に切る(撮影では飾り切り)。あれば、マクアプロを縦4等分に切る。

盛り付ける

1.

器にゆで野菜をバランスよく盛り合わせ、ココナッツミルクをかける。別の器に、揚げ魚と揚げ野菜、生野菜を盛り合わせる。ナムプリック・カピをつけながら食べる。

撮影/佐藤朗 スタイリング/綱渕礼子 取材・文/岡井美絹子

PROFILE

有竹智子さん

埼玉県戸田市の自宅サロンで、タイ料理教室「TOMOKO’S TABLE」主宰。タイの由緒ある料理学校「スアンドゥシット大学・日本校」で本場の味を習得し、家庭でも作りやすいタイ料理を教えてくれます。レッスンは、「本格タイ料理教室」と「定番・かんたんタイ料理教室」の2コースがあり、それぞれ3種類のメニューが月替りで学べます。入会金なし、レッスン料は7,000円前後。単発O K。すぐ復習したい人には、材料のセット販売もあり。申し込みはHPから。

https://tomokostable.com/

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