爽やかなスパイス香る 棒々鶏

料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。

大人気の秘伝のタレを初公開!食欲そそるスパイシーな棒々鶏

うだるような暑さが続く季節が到来!食欲が減退しがちな時期にお勧めしたいのが、「爽やかなスパイス香る 棒々鶏」。スパイス家庭料理教室「Delice Kitchen / 古代小麦と香辛料」を主宰する山本 由里子さんが教えてくれました。

「今回ご紹介するのは、 “スパイスが余ってしまう”という生徒さんのお声から生まれた夏にぴったりのメニューです。生徒さんやSNSのフォロワーさんからの反響が多く、我が家でもリクエストが多い大人気メニューです。実は、メディアでのレシピ紹介は今回が初めて。棒々鶏はおなじみのメニューだと思いますが、鶏肉を柑橘系の爽やかな風味のコリアンダーと一緒に茹でることで、ワンランク上の味わいに。臭みを抑えながらほのかな香りが風味をアップしてくれるので、スパイスは省略せずに使ってみてください」

美味しく作るポイントを教えてください。

「タレを作る際は、くるみを必ず入れていただきたいですね。ほかにも、ごまやアーモンドで試してみたのですが、カジュアルになりすぎたり主張が強すぎたりと、イメージ通りの味にならなくて…。くるみの上品さがベストマッチでした。そして、牛乳をつなぎとして入れると相性がよくてお勧めです。豆乳でもかまいません。あれば、ナツメグもぜひ。乳製品との相性がいいスパイスで、くるみのコクや旨みをアップしてくれます。鶏肉を茹でる時には、スパイスを加えていますが、ホールのままでなく潰すことを忘れずに。潰すことで香り高くなります。また、鶏肉は多めに茹でてストックしておくと便利です。スパイスを入れたままの茹で汁の中に入れて、冷蔵庫で一晩寝かせると、しっとり感もアップ!5日間くらいは保存可能です。茹で汁はスープにも使えますし、旨みが足りないようでしたら、市販の鶏ガラスープの素を加えても。暑い時期こそ、しっかり食べて夏バテを防止してくださいね」

高タンパク質でさっぱりといただける鶏胸肉、旬のみずみずしい野菜、爽やかな香りが食欲をそそるくるみダレが絡み合う、夏にもってこいの一皿です。スパイス使いが絶妙で、いつもの棒々鶏がワンランク上の味わいに!

2023年08月8日

レシピ作成
山本 由里子さん
調理時間
30分 ※内準備時間0分

材料4人分

鶏胸肉
2枚 (500g)

A

5カップ
小さじ2

B

長ねぎ (青い部分)
1本分
しょうが
1片
花椒(ホール)
7粒
コリアンダーシード
7粒
くるみ(乾煎りしておく)
80g
サラダ油
大さじ1

C

コリアンダーシード (潰しておく)
小さじ2
レモン果汁
大さじ2
醤油
大さじ4
きび砂糖
大さじ2
にんにく(すりおろす)
1片分
しょうが(すりおろす)
1/2片分
牛乳
大さじ2
きゅうり (せん切り)
2本分
ナツメグパウダー
少々

手順

下準備

  1. 1

    ・鶏肉は常温に戻す。
    ・Bはすり潰しておく。

作り方

  1. 1

    鶏肉は、ラップで包んでめん棒で叩く。鍋に、鶏肉、A 、Bを入れて熱し、煮立ったら蓋をして弱火で5分程茹で、火を止めてそのまま冷ます。

  2. 2

    1の鶏肉を食べやすい大きさに手でさく。

  3. 3

    すり鉢にくるみを入れてペースト状にし、サラダ油を入れてなじむまですり合わせる。さらに、Cを入れて丁寧にすり合わせる。

  4. 4

    皿にきゅうり、鶏肉の順で盛り付け、3をかけてナツメグパウダーを振りかける。

撮影/佐藤朗 スタイリング/綱渕礼子 取材・文/岡井美絹子

PROFILE
山本 由里子さん

2019年から、スパイス家庭料理教室「Delice Kitchen / 古代小麦と香辛料」を主宰。現在は、教室でのレッスンのほか、「古代小麦と香辛料」をテーマにスパイス菓子を製造販売し、各メディアでのレシピ開発やイベントでのゲスト講師などにも携わっています。レッスンは、最低5品からで5,800〜8,000円。初心者向けの基礎的なレシピを教えてくれるオンラインレッスン(1,100円)も好評。月2回、1レッスンで1レシピ学べます。お問い合わせはHPから。

HP:https://delicekitchen.com
Instagram:https://www.instagram.com/with_spice.spelled/