柑橘と春トマトのカラメル風味ジャム・オープンサンド

料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。

ソースや煮込みのベースにも使える、アレンジ自在なトマトジャム

長かった冬も終わり、春の兆しを感じるこのごろ。今回は、野菜と薬膳の料理教室「ベジタベルラボ」を主宰するタナカトウコさんに、旬の恵みが詰まった「柑橘と春トマトのカラメル風味ジャム・オープンサンド」を教わりました。

「春に旬をむかえる柑橘と春トマトをカラメル風味のジャムにして、香ばしさとほんのり苦味のある大人味に仕上げました。トマトをジャムにという意外性のほか、料理の隠し味としてもいい仕事をするジャムなので、評判のよいレシピです。さらに薬膳の観点では、トマトや柑橘は春先におこりやすい心の不調をケアする働きがあるとも言われているんです。」

トマトというと夏のイメージでしたが、春トマトがあるのですね。

「トマトの原産地はアンデスの高涼地域。ですから、夏よりも春のほうがおいしくいたただけるという説もあります。一般に流通している夏のトマトは、青い状態で収穫して輸送時の箱の中で追熟させることが多いのですが、春のトマトは夏に比べて涼しく、追熟するスピードが遅いので、夏より赤く色づいた状態で収穫して出荷されます。そんな理由もあって、春トマトをよりおすすめする専門家もいますね。おいしいトマトの選び方ですが、お尻のところに白い筋がスターマークのように出ているものがおすすめ。これでジャムを作ると甘くて濃い味わいですよ。柑橘はいろんな種類が出てくるので、お好みのものを使ってください。カラメルを作るのが面倒なら、プリン用のタブレットを使っていただくのも手です」

ジャムの使い方を教えてください。
「オレンジ風味のトマトソースや、マンゴーチャツネっぽいものをイメージして使っていただくとわかりやすいかもしれません。カレーのベースに使うほか、塊肉を煮込んでも、オレンジの風味で肉の臭みがマスキングされて爽やかな味わいになります。味が凝縮されているのでソースとしても使いやすいですよ。ラムチョップのグリルのソースには相性抜群。シンプルにジャムとしてアイスやパンケーキのトッピングにもおすすめです。」

カラメルのほろ苦さと香ばしさがアクセントになった、柑橘とトマトのフレッシュさが詰まったジャムです。バナナとの相性もよいので、全粒粉パンにのせてオープンサンドに。

2023年03月2日

レシピ作成
タナカトウコさん
調理時間
20分 ※内準備時間0分

材料4人分(出来上がり約150g)

春トマト
2個(200g)
オレンジ(またはネーブルなどの柑橘類)
2個(180g)
きび砂糖
大さじ2
大さじ2
全粒粉パン(またはライ麦パン)
4枚
バナナ
2本
レモン果汁
少々

手順

  1. 1

    トマトはヘタをとって角切りに、オレンジは皮をむいて角切りにする。

  2. 2

    片手鍋やフライパンなどにきび砂糖を入れて中火にかけ、混ぜずにフライパンを前後にゆすりながら溶かす。茶色っぽくなって泡が立ってきたら、カラメルのハネに気をつけながら、ゆっくりと水を加えてゆらして混ぜる。

  3. 3

    2に1を加えて強火にかけ、木ベラやシリコンベラでかき混ぜながら、とろみがつくまで10分程度煮る。 ジャムが出来上がったら、清潔なガラス容器に移し、冷蔵庫で保管する。

  4. 4

    バナナを輪切りにしてレモン果汁をまぶし、 全粒粉パンにのせ、3を適量トッピングする。

撮影/佐藤朗 スタイリング/綱渕礼子 取材・文/岡井美絹子

PROFILE
タナカトウコさん

野菜と薬膳料理を学べる「ベジタベルラボ」を不定期で開催。野菜ソムリエプロ、ベジフルビューティーアドバイザー、漢方アドバイザーなど、食の資格を多数取得。現在はリクエストレッスンのみ受付中。

http://urahara-tanaka.sblo.jp
https://www.instagram.com/toko_tanaka/