料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。
いちごを主役にしたスープは、目にも舌にも春らしさ満点の一皿
ビジュアルの可愛らしさと、きゅんとした甘酸っぱさが大人気のいちごは、春を代表するフルーツです。今回は、「食育&親子お料理ももちゃんのほっぺ」を主宰している辻亜弥さんに、デザートからサラダまで幅広く使えるいちごを、スープ仕立てにして楽しむ「春の薫りのいちごスープ」を教えていただきます。
「このレシピは、小学生の女の子達から“アリスのティーパーティの世界に入って楽しみたい!”というリクエストを受けてプライベートレッスンをした時のレシピになります。みんなとっても喜んでくれて、美味しい美味しいと、おかわりをしてくれましたね。子どもにも作りやすいように簡単な作り方にしましたが、味は本格的。大人に出しても好評です。大人向けには、オリーブオイルやブラックペッパーをトッピングして前菜仕立てにしたり、マスカルポーネチーズやクリームチーズと組み合わせて、コースの中盤やシメのデザートにお出しするのもいいと思います。一晩くらいなら色も変わらないので、おもてなしの日には前日から用意しておくと便利です」
「いちごはスープにするので、手頃な価格のもので十分美味しく作れます。ワインも、今回はスーパーで購入したリーズナブルなものを使いましたが、発色もよくいい仕上がりに。ヴィンテージワインで作ると、色はそこまで出ませんが、味に深みが出る傾向があるのでお好みでどうぞ。使ういちごやワインによって、赤色の発色も変わってくるので、色々とお試しいただくと楽しいと思います。形がよくないものや、そのまま食すには酸味が強すぎるいちご、買ったものの好みでなかったワインを使っても、美味しく仕上がる懐の深いレシピです。ある意味、サステナブルな料理ですね」