数年前から、じわじわと人気が高まっているトレンドフード、「ファラフェル」。パリで大人気だといいますが、日本でもファラフェルを食べられるお店が続々と誕生しています。今月は、中東系スパイシースナック、「ファラフェル」の作り方を紹介します。
伝統的なのに新鮮、ヴィーガンフード
栄養価が高く、動物性食材不使用。なのにそれを感じさせないボリューミーな食べ応えで人気沸騰中の「ファラフェル」をご存知ですか? イスラエルやエジプトを中心とする中東エリアの伝統食で、近年ヘルスコンシャスな人たちの間で人気に火が付き、世界的に知名度がアップした料理です。そのクリスピーな食感のとりこという人も、まだ食べたことがない人も、自宅で再現できたら素敵! そこで、東京・中目黒にあるファラフェルスタンド「Ballon(バロン)」をプロデュースする料理家のSHIORIさんに、本格的なファラフェルの作り方を教えてもらいました。
ファラフェルは、ひよこ豆やそら豆をつぶし、ハーブやスパイスを混ぜて揚げたコロッケのような食べ物。そんなファラフェルを、野菜などとともにピタパンで挟んだ「ファラフェルサンド」は、パリやニューヨークでは人気のファストフードとして定着しています。肉や魚、卵、乳製品を使用しないフードなので、ベジタリアンやヴィーガン(絶対菜食主義者)の人におなじみのメニューでしたが、今や食生活のスタイルに関わらず、多くの人が積極的に選ぶ人気メニューへと成長しました。
SHIORIさんが初めてファラフェルに出合ったのも、パリでした。100%植物性とは思えないほどの食べ応えと味わいに衝撃を受け、日本でもパリと同じようにおしゃれに、もっと手軽にファラフェルを楽しんで欲しいという思いで、ファラフェルスタンドをオープンさせたといいます。ヴィーガンというと、ともすると素朴で薄味なイメージがありますが、ファラフェルなら食べ盛りの男性でも満足度の高い一品なので、ぜひおうちでも作ってみてはいかがでしょう。
100%植物性と感じさせない調理のポイントとは?
ベースになるひよこ豆は一晩水で戻した後、茹でずにそのままフードプロセッサーなどでつぶすことで、独特の食感が生まれます。豆はヴィーガンの人たちにとってたいへん貴重なたんぱく源。おいしく食べ続けられるように、ハーブやスパイスを使ったり、調理法でさまざまな工夫をするなど、考え尽くされた料理と言えます。
スパイスと合わせたひよこ豆をフードプロセッサーにかけるときも、完全になめらかにしてしまわずに、小さな粒が残るくらいのそぼろ状に仕上げるのがコツ。これをじっくりと素揚げして、カリッとクリスピーなファラフェルに仕上げていきます。
できたタネはまとまりにくいため、揚げたときに分離しないよう、圧をかけるようにして丸めていきます。スプーンを2本使ってラグビーボール状のクネル型にして揚げると、より魅力的なビジュアルに。やりにくい場合は手で丸めてもOKです。