料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。
ギャザリングやおもてなしにぴったり!
質の高い素材や調味料を使った、家庭料理やおもてなし料理が評判のいこまゆきこさん。桃の節句のお祝いにも華を添えてくれる、可愛らしいてまり寿司を教えていただきました。
「レッスンでも大人気のてまり寿司は、子供も大人も楽しめる3種類をご用意しました。生ハム+黒胡椒はワインにも合う大人味、いり卵は甘めの味つけで子供も喜ぶふんわりやさしい味わい、帆立貝柱の昆布締めは、王道の美味しさです。ころんと丸いてまり寿司は、彩り鮮やかで華やかさもあるので、パーティやおもてなしに活躍してくれますし、ラップのまま持ち運べば、持ち寄りパーティやピクニック、お花見などにも便利です。手を汚さず食べられるので、お子様にも食べやすく、衛生面も安心ですよ」
作り方のコツやアレンジ方法があれば教えてください。
「下準備さえしておけば、あとはラップで包むだけなので簡単です。まん丸に形作ると見た目が可愛くなりますよ。アレンジもしやすいので、お好みの具材でトライしてみてください。たとえば、とうもろこしや肉そぼろを混ぜてもいいですし、帆立の代わりに鯛もおすすめです。その場合、大葉は抜いて、鯛の下に桜の塩漬けを挟むと、ほんのりピンクが透けて見えてキレイです。野菜系のトッピングなら、ズッキーニのソテーや、みょうがの甘酢漬けがおすすめです」
材料直径4.5cm×12個(4人分)
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寿司飯(材料と作り方は下記参照)
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360g
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帆立貝柱(刺身用、鯛でも可)
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2個
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昆布
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2枚
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酢
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大さじ1
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生ハム
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2枚
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黒胡椒
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少々
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卵
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1個
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砂糖
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大さじ1/2
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塩
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少々
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油
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適量
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桜の塩漬け
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4個
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大葉
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2枚
寿司飯の材料(作りやすい分量)
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米
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3合
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水
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580ml
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米酢
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100ml
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砂糖
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40g
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塩
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10g
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昆布(10cm角)
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1枚
手順
下準備
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1
帆立を昆布締めにする。帆立貝柱は厚みを半分に切る。昆布は固く絞ったぬらしたペーパータオルで軽くふき、酢でしめらせておく。昆布に、帆立貝柱を並べ、昆布ではさむ。ラップで包み、30分~1日、冷蔵庫におく。
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2
寿司飯を作る。米酢、砂糖、塩を混ぜ合わせ、昆布を入れてまろやかな味わいの合わせ酢を作る。米はといでざるに30分上げ、水を加えて硬めに炊く。炊き上がったら飯切(寿司桶)にあけ、合わせ酢を回しかけ、切るように混ぜる。 酢が全体にまわったら、うちわなどであおいで風を送って冷ます。濡れぶきんをかけて乾かないようにし、人肌程度に冷ます。
作り方
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1
卵は溶きほぐし、砂糖、塩を加えて混ぜ合わせる。フライパンに油を熱し、卵を流し入れ、菜箸4本を使って手早くかき混ぜ、炒り卵にする。
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2
寿司飯120gを取り分け、1のいり卵を混ぜ合わせる。
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3
生ハムは、1枚を2等分しておく。大葉は縦2等分する。
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4
帆立のてまり寿司を作る。ラップに昆布締めした貝柱、大葉をのせ、寿司飯30gをのせ、丸く包む。ラップから取り出し、桜の塩漬けをのせる。同様に全部で4個作る。
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5
生ハムのてまり寿司を作る。ラップに生ハム、寿司飯30gをのせ、丸く包む。ラップから取り出し、黒胡椒を振る。同様に全部で4個作る。
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6
炒り卵のてまり寿司を作る。ラップに2の炒り卵入りの寿司飯を35gのせ、丸く包む。同様に全部で4個作る。
撮影/佐藤朗 スタイリング/綱渕礼子 取材・文/岡井美絹子
PROFILE
いこまゆきこさん
東京都港区南青山で「いこまゆきこお料理教室」を主宰。旬の素材を使い、持ち味を引き出した家庭料理やおもてなし料理を教えてくれます。自身が納得したものを紹介したいと、毎月のように生産者のもとへ足を運んでいたことも。レッスンでは味見を大切にしており、料理の上達に欠かせない舌で覚えることを第一に考えています。4〜6名までの少人数スタイルで、4〜6品をデモンストレーション方式で教えてくれます。入会金10000円、レッスン代7500〜8000円。申し込みはHPの問い合わせから。
http://ikomayukiko.com